★ホームページ ★本ページのQ&A ★掲示板 有木神社 ★精神世界の探求 ★言葉による概念の探求 ★Kothimaroの知恵ノート ★自己紹介

移動する合わせ鏡中で「ドップラー効果」が起こるか


T.kothimaro変換

 「kothimaro変換」は次のとおりです。
@x'=(x-vt)/√(1-v2/c2)
Ay'=y
Bz'=z
Et'=t*√(1-v2/c2)
Fc'=(c-vcosθ)/(1-v2/c2)
 ※「kothimaro変換」の求め方は kothimaro変換の求め方を参照下さい。

 ですから、v[m/s]で移動する観測者Aに、光の速度はFc'=(c-vcosθ)/(1-v2/c2)と観測されます。これについて説明します。

 G光と観測者Aが同じ方向へ並走するケースでは、光の速度=c・観測者Aの速度=v、cosθ=1です。したがって
観測者Aの見た光の速度c'=(c-v)/(1-v2/c2)[m/s]
です。

 H光と観測者Aが逆方向へ進むケースでは、光の速度=c・観測者Aの速度=v、cosθ=‐1です。したがって
観測者Aの見た光の速度c'=(c+v)/(1-v2/c2)[m/s]
です。

U.観測者が移動するケースの「ドップラー効果」

 本来、ケースGでAが見た光の相対速度=(c-v)[m/s]、ケースHでAが見た光の相対速度=(c+v)[m/s]となる筈です。しかし、v[m/s]で移動するAの持っている時計は遅れ、1/√(1-v2/c2)秒間に1秒を刻みます。また、Aの持っている定規は進行方向に√(1-v2/c2)倍「ローレンツ収縮」し、Aは距離を1/√(1-v2/c2)倍長く測ります。
 Aが、この遅れた時計と収縮した定規を使って光の相対速度を測るとどうなるでしょうか。
Aが測る1秒間にI光が進んだ相対距離=G(c-v)[m/s]×1/√(1-v2/c2)秒=(c-v)/√(1-v2/c2)[m]、又はH(c+v)[m/s]×1/√(1-v2/c2)秒=(c+v)/√(1-v2/c2)[m]

Iの距離をAが収縮した定規で測った距離=G(c-v)/√(1-v2/c2)[m]×1/√(1-v2/c2)= (c-v)/(1-v2/c2)[m]、H(c+v)/√(1-v2/c2)[m]×1/√(1-v2/c2)= (c+v)/(1-v2/c2)[m]

∴Aから見た光の相対速度=G(c-v)/(1-v2/c2)÷1秒=(c-v)/(1-v2/c2)[m/s]、H(c+v)/(1-v2/c2)÷1秒=(c+v)/(1-v2/c2)[m/s]
です。Fの変換式の意味はこのとおりです。

 では、観測者Aに光の周波数はどの様に変化して観測されるでしょうか。光の本来の周波数をfとします。観測者Aに観測される周波数をf'とします。

 ケースGでは、f'=f(c-v)/c=f(1-v/c)となる筈ですが、Aの持っている時計が1/√(1-v2/c2)秒に1秒を刻むので、f'=f(1-v/c)/√(1-v2/c2)となります。
 つまり、Aの計った1秒間は実際には1/√(1-v2/c2)秒間なので、光の振動回数がそれだけ増えたのです。ここでは、定規の収縮は影響しません。Aの計る1秒間(実際の1/√(1-v2/c2)秒間)にAの網膜に当たった光が何回振動するかを計算するので、定規を使わないからです。つまり、時計を使って1秒間の振動回数を数えるだけです。

 同様にケースHでは、f'=f(c+v)/c =f(1+v/c)となる筈ですが、Aの持っている時計が1/√(1-v2/c2)秒に1秒を刻むので、f'=f(1+v/c)/√(1-v2/c2)となります。

ケースGf'=f(1-v/c)/√(1-v2/c2)です。(1-v/c)< √(1-v2/c2)なので、(1-v/c)/√(1-v2/c2)<1です。したがって、Aに光は赤方偏移して見えます。

ケースHf'=f(1+v/c)/√(1-v2/c2)です。(1+v/c)>√(1-v2/c2)なので、(1+v/c)/√(1-v2/c2)>1です。したがって、Aに光は青方偏移して見えます。

 これが、光源が静止し、観測者Aが移動するケースの「ドップラー効果」です。これを一般化すると
観測者Aが見た光の周波数If'=f{(c-vcosθ)/c}/√(1-v2/c2)=f{1-(v/c)cosθ}/√(1-v2/c2)
です。

V.光源が移動するケースの「ドップラー効果」

 次に、光源が「ブレーン」に対してv[m/s]で移動するケースの「ドップラー効果」を説明します。観測者Aは静止しています。
 光源が静止している時の光の周波数をfとします。
 光源がv[m/s]で移動するので、光源を構成する粒子は√(1-v2/c2)倍しか動けなくなり、光の周波数もそれだけ低くなります。ですから
J光源がv[m/s]で移動する時の光源の周波数f'=f√(1-v2/c2)
です。これは、光源の周波数自体が変化すると言う現象です。

 次は、光源が移動すると伝わる光の周波数が光源の周波数とは異なる現象について説明します。音と同じ様に、光も移動方向の光は周波数が高くなり、逆方向へは周波数が低くなります。光源の移動方向と観測者Aとの角度をθとすると、光の周波数はc[m]が(c-v*cosθ)[m]になるので、1/{(c-v*cosθ)/c}倍=1/{1-(v/c)cosθ}となります。つまり、光源が観測者Aから遠ざかるケースでは、A方向へ向かう光はcosθ=-1なので光の周波数f''はf/{1+(v/c)}となります。逆に、光源が観測者Aに近づくケースでは、A方向へ向かう光はcosθ=1なので光の周波数f'はf/{1-(v/c)}となります。

 したがって
K光の周波数f''=f/{1-(v/c)cosθ}
です。
 JとKを合わせると
L観測者Aから見た光の周波数f''=f×√(1-v2/c2)/ {1-(v/c)cosθ}
です。
 これが下のwikipediaの中段に書かれている ドップラー効果です。

W.合わせ鏡中の「ドップラー効果」

 観測者Aがv[m/s]で移動するケースでは
観測者Aが見た光の周波数If'=f{(c-vcosθ)/c}/√(1-v2/c2)=f{1-(v/c)cosθ}/√(1-v2/c2)
でした。
 観測者Aと光源(=鏡)が双方v[m/s]で移動すると、LとIの効果を合わせて
M観測者Aが見た光の周波数f'''=f×√(1-v2/c2)/ {1-(v/c)cosθ}×{1-(v/c)cosθ}/√(1-v2/c2)=f
です。

 つまり、観測者の前後に鏡があり、観測者と鏡が双方v[m/s]で移動すると、前方から反射して来る光も、後方から反射して来る光も波長は変化しないと観測されます。
 一方宇宙背景輻射は、前方から来るものも後方から来るものもその波長は同じなので、地上で観測される前方からと後方からの宇宙背景輻射の周波数の変化により、地球の移動速度が求まるのです。

質疑

 質問1
>Gは、最初は「光と観測者Aが同じ方向へ並走するケース」と言っておきながら、後では「これが、光源が静止し、観測者Aが移動するケースの「ドップラー効果」です。」などと言っている所。<

 回答1
 Gは光源が移動しないケースなので、光の周波数はfです。それをv[m/s]で移動する観測者Aがどれだけの周波数と測定するかがケースGです。
 質問者さん、光源と光自体とを区別しなければなりません。ケースGでは、光源は静止しています。その光源から光が、観測者Aに向かって進みます。観測者Aは光と同じ方向へv[m/s]で移動するケースです。


★ホームページ ★本ページのQ&A ★掲示板 有木神社 ★精神世界の探求 ★言葉による概念の探求 ★Kothimaroの知恵ノート ★自己紹介


TopPage 有木巨智麿へ
Top page 有木巨智麿へ
according to kothimaro



inserted by FC2 system