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光の加速度はc/tp(光速÷プランク時間)である

T.発光のメカニズム

電子の移動と発光スペクトル  先ず、発光のメカニズムから見て行きます。
 古典電磁気学では、電荷を帯びた粒子が加速運動をすると電磁波を放射すると考えます。
 これを水素原子で説明します。水素原子は1つの陽子と1つの電子がクーロン力で結合しています。電子が原子核の周りを回る際に生じる遠心力と、原子核のプラスの電磁気力による引力との釣り合う一定半径の軌道上を電子は回っています。そして
遠心力F=m×v2/r
電磁力F’=k0×e2/r2
です。
 子軌道の半径rが2倍になると、遠心力Fは1/2倍に電磁力F’は1/4倍になります。両者が釣り合うには、電子速度vが1/√(2)倍にならなくてはなりません。これで、遠心力F=√(1/2)2倍×1/2倍=1/4倍、電磁力F’=1/4倍で両者は釣り合います。

 この様に、電子が内側の軌道から外の軌道へ移るには、速度を落とさなければなりません。その為、電子の運動エネルギーを光の電磁エネルギーとして放出します。
 逆に、電子が外側の軌道から内の軌道へ移るには、加速しなければなりません。その為、電子は光を吸収して加速するのです。
 ※詳細は水素原子の発光スペクトルを参照下さい。

U.光の加速度

 この様に、電子が減速運動すると、運動エネルギーを光として放出します。この時、電子の速度は様々です。そして、光の速度は光速cです。では光はどれだけの時間で、光速cに達するのでしょうか。
 この宇宙で最も大きな加速度は、最短時間であるプランク時間tpで最速である光速cに達するものです。これを「プランク加速度」と言います。つまり
プランク加速度ap=c/tp
です。そして、光の加速度もプランク加速度です。光は電子から発せられプランク時間tpで光速cに達します。光速cがあらゆるものの速度の上限なので、その後光は光速cで進みます。

V.光がブラックホールから抜け出せない距離

 一方、光は重力に引かれます。ブラックホールに近づくと、その強い重力に引かれ光でさえ抜け出せなくなります。その距離rを求めます。
重力加速度g=Gm/r2 (G=万有引力定数・m=質量・r=距離)
です。そして、光でさえ抜け出せない半径rは
r= lp√(m/mp)
です。これを「kothimaro半径」と言います。
 ※詳細は kothimaro半径の求め方を参照下さい。

 質量mをプランク質量mpと仮定します。
プランク質量mpのkothimaro半径r= lp√(mp/mp)=プランク距離lp
です。この時
重力加速度g= Gmp/lp2=lp3/mptp2×mp÷lp2=lp/tp2=c/tp=プランク加速度ap
となります。
 ※G= lp3/mptp2、c=lp/tpを使いました。
 この様に、「kothimaro半径」では、重力加速度gがプランク加速度apと光の加速度apと同じになるので、光でさえ抜け出せなくなります。