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運動の法則のまとめ

 まず、ニュートン力学の運動の3法則を説明します。
第一法則「物質は、力が作用しない限り静止又は等速直線運動をする。」
第二法則「物質の加速度は作用する力に比例し、物質の質量に反比例する。つまり、a=F/m (a=加速度、F=力、m=質量)」
第三法則「作用・反作用の法則」

 そして、古典力学において、物質の運動エネルギーTは質量mと速さvの2乗に比例します。つまり
運動エネルギーT=(1/2)mv2
です。
 1/2が付いているのは、エネルギーの単位である1[J]を1[s]の質量を1[m/s2]の加速度(1秒間に1[m/s]づつ速度を上げる加速度)を生じさせる力(1[N])で1[m]動かす時のエネルギーと定義したからです。
 つまり、静止している1[s]の質量に1[N]の力を1秒間加えると、速度は1[m/s]になりますが、移動距離は0.5[m]です。何故なら、速度は1秒間に0[m/s]→1[m/s]になったので、平均速度は0.5[m/s]です。0.5[m/s]で1秒間移動すると0.5[m]となります。ですから、1[N]の力を1[s]の質量に1秒間加えても0.5[J]にしかならないからです。

 次は、運動量保存の法則です(ここからは、相対性理論を加味して説明します)。運動量pは質量mと速度vの積で表されます。つまり
運動量p=mv
です。2つの質量m1とm2が衝突した時、衝突前の運動量と衝突後の運動量は等しいのです。つまり
m1v1+m2v2=m1v'1+m2v'2
です。m1=(1/2)m2とします。静止しているm2にm1が衝突しm1は静止したとします。その時
衝突前の運動量p= m1*v1+m2*v2=m1*v1+m2*0=m1*v1
衝突後の運動量p'= m1v'1+m2v'2=m1*0+2m1*v'2=2m1*v'2= m1*v1
∴v'2= m1*v1/2m1=(1/2)v1
です。つまり、被衝突質量m2は衝突質量m1の1/2の速度で進みます。
 ※「m1=(1/2)m2」です。つまり物体1の静止質量m1は物体2の静止質量m2の(1/2)です。
物体1が2.596279×108[m/s]で静止している物体2に衝突しました。
物体1の質量m'1=m1/√{1-(2.596279×108/2.997925×108)2}=2×m1=m2
です。
したがってm'1=m2なので、物体1は止まり、物体2は動きだします。

 物理学を学ぶ際、皆さんはこれらの法則間に矛盾を感じることでしょう。運動の第二法則より、物質に2倍の力を加えると、その物質の速度は2倍となります。速度が2倍になるとその物質の持つ運動エネルギーは22=4倍となります。
 同様に、物質に2倍の時間力を加え続けると、その物質の速度は2倍となります。速度が2倍になるとその物質の持つ運動エネルギーは22=4倍となります。
 物質に2倍の力積を加えたのに、どうして運動エネルギーは4倍になったのでしょうか。つまり、2倍の運動エネルギーを物質に与えただけなのに、どうして物質の運動エネルギーは4倍になったのでしょうか。差のエネルギー(4倍-2倍=2倍のエネルギー)は、一体どこからやって来たのでしょうか。

 運動量保存の法則にも疑問が生じます。速度vで質量mの物質が、静止している質量2mの物質に衝突しました。この時
vm=2m×(1/2)v
となります。つまり、衝突された質量2mの物質は速度(1/2)vで移動し、衝突した物質は止まります。しかし、運動エネルギーは質量に比例し、速度の2乗に比例します。両者の運動エネルギーを比較して見ましょう。
衝突物質の運動エネルギー=(1/2)mv2
被衝突物質の運動エネルギー=(1/2)2m(v/2)2=(1/4)mv2
です。この様に衝突前と衝突後では運動エネルギーに差が生じます。
エネルギー差=(1/2)mv2-(1/4)mv2
は一体どこへ行ってしまったのでしょうか。

 また、運動の第一法則も疑問です。物質が動くにはエネルギーを使います。ですから、力を加えないと、だんだん速度が低下し最後には静止する筈です。なのに、何も力を加えていないのに、どうして物質は永遠に等速直線運動をするのでしょうか。

 以上の疑問の解消方法を考察します。
 まず、時間と空間を設定します。しかし、これだけでは何も表現出来ません。
 ですから、次に物質を設定します。物質は特定の時間一定の空間を占め、ある時間でここからここまで移動したと表現されます。しかし、まだこれでは何も変化は起こりません。
 したがって、次に力を設定します。物質間に力が働きます。力は、物質間を光速でゲージ粒子が往復することで生じます。往復する粒子の作る輪は、まるで輪ゴムの様に小さくなろうとします。その為にその輪は、物質同士を近づける引力となります。また、反対の性質を持つ粒子の作る輪と反発し合います。その為に、物質同士を遠ざけ合う斥力にもなります。
 そして引力及び斥力の強さは、単位時間当たりのゲージ粒子の往復回数に比例します。つまり、1秒間当たりのゲージ粒子の往復回数が2倍になると、引力や斥力もまた2倍になります。
 これだけのことを設定して、物質の運動の法則の解明を試みます。
 光も物質も超ひもの振動として表されます。そして、超ひもは結び付き網状になります。超ひもの振動自体が光速で伝わるので、光としての振動は「超ひもの網」上を光速で伝わります。
 一方、物質も本来は光速で「超ひもの網」上を伝わろうとするのですが、物質同士グラビトンを交換し合い万有引力で引き合います。その為に、全ての方向へ向かおうとする粒子同士が引き合い、力が釣り合うので静止します。この状態を「静止物質」と呼びます。
 物質に力を加えると、一部の粒子は釣り合った状態から脱し、本来の光速で移動します。これを「光速物質」と呼びます。
 ですから、物質は静止しているか、光速で移動するかの2つに1つです。そして、質量m[s]の物質は、自らをプランク加速度でプランク距離移動させるだけの運動エネルギーを持ちます。ですから、E=mc2となります。

 今、m[s]の物質にその物質がvで移動する力を加えました。その運動量は、mc2×v/c2=mvです。つまり、m[s]の物質の内v/c2の割合が光速物質となり、残り(1-v)/c2の静止物質を引っ張る形になります。
 この時、m[s]の物質の持つ運動エネルギーは(1/2)mv2です。

 次に、同じ質量の物質に2倍の力積を加えて見ましょう。つまり2倍の力を加えるか、2倍の時間力を加えます。その運動量は2mvです。ですから、m[s]の物質の速度は2vです。
 この時、m[s]の物質の持つ運動エネルギーは2mv2です。
 どうして、2倍の力積を加えただけなのに、運動エネルギーは4倍に増えたのでしょうか。

 m[s]の物質に、そのv/c2の割合の物質が光速物質となった時に働く力を加えると、そのv/c2の割合の物質が光速物質となります。残りの(1-v/c2)の静止物質Aに、次々とそのエネルギーが順繰りに伝わります。
 エネルギーを静止物質に伝えた光速物質は、静止物質となります。光速物質となるとプランク加速度でプランク距離移動します。そして、他の静止物質にエネルギーを伝え自らは静止物質となります。
 こうして一巡すると、物質全体はプランク距離移動します。しかし、Aの静止物質の中には、本来光速物質と同じ方向へ移動しようとするv/c2の割合の物質が含まれています。反対に向かおうとする同量の物質とつり合い、静止しているからです。
 ですから、それに運動エネルギーを伝える必要はありません。それは勝手にプランク距離移動します。そして、それは光速物質のままです。

 ですから、運動エネルギーが一巡した後、倍の2v/c2の光速物質がm[s]の物質に含まれることになります。t時間の回転数はv/c2です。ですから、mtの力積を加えると結果的にmc2×v/c2×v回=mv2の運動エネルギーとなります。

 つまり、物質は自ら加速(一巡すると光速物質が2倍に増える、2倍に増えると一巡する時間は1/2となる)しているのです。

 m[s]の物質は、自らを光速で移動させるエネルギー(プランク加速度でプランク距離移動させるエネルギー)を持っています。それがあらゆる方向へ向かい釣り合っているので、物質がお互いに引き合うエネルギーはmc2です。

 m[s]の物質がvで移動すると、グラビトンが物質間を光速で移動する時間は進行方向に1/(1-v2/c2)倍掛る様になります。つまり、往復するグラビトンの数は(1-v2/c2)倍に減ります。ですから、引き合うエネルギーはmc2(1-v2/c2)= mc2-mv2となり、mv2だけ減ることになります。

 逆に言うと、物質をvで移動すると逆方向へmv2のエネルギーで引く力が働きます。前に進むエネルギーがmv2であり、後に引くエネルギーがmv2なので、この物質は等速直線運動を続けます。

 つまり、mv2の運動エネルギーが静止物質を一巡しても、mv2の運動エネルギーは増えません。何故なら、mv2のエネルギーだけ後ろに引くエネルギーとして減るからです。

 では、2倍の力積を物質に加えるとどうなるでしょうか。2倍の力又は2倍の時間力を加えると、mc2×2v/c2×1/2v=4mv2の運動エネルギーとなります。
 3倍の力積を物質に加えるとどうなるでしょうか。3倍の力又は3倍の時間力を加えると、mc2×3v/c2×1/3v=9mv2の運動エネルギーとなります。
 後ろに引くエネルギーも2倍の時4mv2、3倍の時9mv2になり、それぞれ2倍3倍の速さで等速直線運動します。

 次は、撃力です。物質が衝突した時、被衝突物質に働く瞬間的な力を撃力と言います。撃力は質量vに比例し、速度vの2乗に比例します。つまり衝突の力が働く時間をtとすると
撃力=mv/t
です。速度vが2倍になると、tは1/2倍になります。したがって、撃力は速度vの2乗に比例します。

 速度v質量m[s]の物質の運動エネルギーは(1/2)mv2でした。しかし、同時に逆方向へ戻すエネルギーが(1/2)mv2掛ります。つまり、物質をmv/c2のエネルギーで押すと、v/c2の割合の物質が光速物質になります。光速物質が一巡して(1/2)mv2のエネルギーに増えると逆方向へ引かれるので、運動エネルギーはmv/c2のままです。
 一見して、撃力は速度vに比例しそうです。しかし、速度がvから2vに上がると、衝突時間は1/2になります。半分の時間で2倍のエネルギーが被衝突物質に移るのですから、撃力は2÷(1/2)=4倍となり、速度の2乗に比例します。

 次は相対論的効果です。
 速度vで移動する物質は√(1-v2/c2)倍しか動かなくなります。すると、物質は進行方向へ√(1-v2/c2)倍ローレンツ収縮します。

 速度vで移動する観測者Aの持っている時計は1秒間に√(1-v2/c2)秒を刻みます。また、観測者Aの持っている定規は進行方向へ√(1-v2/c2)倍収縮します。観測者A自身も1/√(1-v2/c2)倍ゆっくりと動き思考し年をとります。また、観測者A自身も進行方向へ√(1-v2/c2)倍収縮します。

 観測者A自身も、持っている時計や定規も、また観測者Aと同じ速度で移動している回りのものも全て同じように変化します。ですから、観測者Aには自分が変化したことに気が付きません。逆に、静止者Bの持っている時計は速く進み、定規は進行方向へ伸びていると観測されます。

 つまり、速度vで移動する慣性系では、観測者自身が変化するので、観測結果が異なって測定されるのです。1秒を√(1-v2/c2)秒と、1[m]を1/√(1-v2/c2)[m]と測ります。こう言う意味で高速移動すると観測者の時間と空間の座標が変化します。

 この遅れた時計と収縮した定規を使って光速度を測定します。鏡を使い光を往復させて速度を測ると、光速度不変となります。
 電磁力も重力も、ゲージ粒子が光速で物質間を往復することで生じます。光速度不変の原理により、観測者Aには物質がvで移動していても、ゲージ粒子の往復に掛る時間は静止時と同じと観測されます。
 移動してもゲージ粒子の往復時間は不変と観測されるので、生じる電磁力や重力の強さも不変と観測されます。
 これを「全ての慣性系で物理法則は同じ形となる」と言います。

 物質に強い重力が掛っても物質は動き難くなりまた収縮するので、同様の結果となります。

 この様に、高速移動や重力下でも時間や空間そのものは変化しませんが、観測者にとっての時間と空間の座標が変化するので、ニュートン力学を修正する必要があるのです。