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E=mc2の意味と求め方

物質とエネルギーの変換式

 一般相対性理論では、物質はエネルギーにエネルギーは物質に変換されます。その変換は、E=mc2と表されます。
 しかし、どの様な仕組みにより、物質がエネルギーにエネルギーが物質に変換されるのでしょうか。何故、msの物質のエネルギーはE=mc2で求まるのでしょうか。

 現在では、超ひも理論が最も有力視されています。
 超ひも理論では、物質・光・物質を動かす4つの力(電磁力・重力・強い力・弱い力)は、全て1本の超ひもの振動として表されます。物質や光として振動する超ひもは物質や光と見え、振動が止まると真空と見えます。物質としての振動は、物質を動かす電磁力や重力としての振動に換わります。逆に、物質を動かす力としての電磁力や重力としての振動は、物質としての振動に換わります。つまり、物質はエネルギーにエネルギーは物質に換わるのです。

T.プランク距離とプランク時間

 何故、重さ(単位:s)に光速の2乗を掛けると、その物質の持つエネルギー量(単位:ジュール)が求まるのでしょうか。

 これを理解するには、プランク距離とプランク時間を知らなければなりません。
 空間の最小単位をプランク距離lp= (1.616199×10-35)m、時間の最小単位をプランク時間tp= (5.39106×10-44)秒と言います。

 一般相対性理論が成り立つのは「プランク距離」までであり、それより小さい空間では一般相対性理論は変更を迫られます。何故プランク長の微小な空間では、相対性理論が変更を迫られるのでしょうか。
 物質間に働く万有引力は、質量に比例し距離の2乗に反比例します。従って、重力加速度は
@g(重力加速度)=G*m/R2
と表されます。G(重力定数)=6.67384×10-11(単位:m3s-1s-2)・m=相手の物質の質量(単位:s)・R=物質間の距離(単位:m)です。
 この方程式は、1sの物体Pから1m離れた物体Qは、物体Pの重力により毎秒6.67384×10-11m/秒づつ加速されることを表しています。

U.相対性理論の変更

 相対性理論では、質量を大きさのない点と考えます。そうすると、2つの質量PとQは無限に近づくことが出来ます。万有引力の強さは、距離の2乗に反比例するので、そうなるとPQ間に働く引力は無限大となってしまいます。これでは、あらゆる物質は無限大の力でくっ付いてしまい離れなくなります。
 しかし、現実にはこの様なことは起こりません。2つの質量は「ある距離(最小距離=A「プランク距離lp」)」よりも近づくことが出来ないからです。

V.最高速度の光速

 そして、この世の最短距離Aをこの世で最速のB光速c(2.997924×108) m/秒で移動するのに要する時間が、この世の最小時間(Cプランク時間tp)です。ですから
K{Aプランク距離lp÷Cプランク時間tp=B光速(cm/秒)}
です。

W.最大加速度

 そして、この世のD最大加速度は、最短時間(プランク時間)で最高速度の光速に達するものです。その加速度をg(m/s2)とすると、
D最大の加速度g(m/s2)= B光速(cm/秒)÷Cプランク時間tp
です。

X.最大質量に最小距離まで近づいた時の万有引力の強さ

 また、一本の超ひもの質量は様々です。振動の多い超ひも程、質量が大きくなります。最も質量の大きい超ひもをEms(プランク質量)とします。
 msの物質Pに最短距離lpまで近づくと、その物質Qはこの世の最大の加速度Dで引かれます。ですから、@DEより
L{B光速(cm/秒)÷Cプランク時間tp= G*Em/lp2}
が成立します。

Y.光のエネルギー量

 また、 光のエネルギー量は、E=hv(プランク定数×光の振動数)と表わされます。つまり、輻射エネルギーは、プランク定数×1秒間当たりの振動数となっていたのです。
 プランク定数1hは、6.629069×10-34J*s(ジュール×秒)です。これを2πで割った換算プランク定数(ディラック定数)「hバー」が使われます。その際、周波数vではなくて角周波数ωを使います。
ME(ジュール)=(hバー)ジュール*秒×ω[rad/s]
です。
 そして、hバー=h/2π=(6.629069/6.283184)×10-34J*s =1.054571726×10-34J*sです。

Z.最大質量のエネルギー量

 1秒間に1[rad]振動(回転)する1本の「超ひも」である光のエネルギー量は、Mより
E(ジュール)=1.054571726×10-34J*s×1[rad/s]=1.054571726×10-34J(ジュール)
です。1本の「超ひも」の振動数が多くなる程、質量が大きくなります。
 1本の「超ひも」の取り得る最大の振動数(質量)をmsとします。この時、「超ひも」は最小時間tpに1[rad]振動(回転)します。これ以上短い時間はないのですから。後で説明しますが、msの質量はmc2ジュールのエネルギーに換わります。ですから、
N最多振動数の1本の「超ひも」のエネルギーE(ジュール)= (1hバー)ジュール*秒÷tp=mc2
です。

[.プランク距離とプランク時間の導出

 まとめると
Klp/tp=c
Lc/tp=Gm/lp2⇒lp/tp2= Gm/lp2⇒G= lp3/m*tp2
N(1hバー)/tp=mc2⇒(1hバー)/tp=m*lp2/tp2⇒1h=2π(パイ)m*lp2/tp
となります。LとNより
G×1h= (lp3/m*tp2)×2π (m*lp2/tp)=2π lp5/tp3=2πlp2c3、lp2= G×h/(2πc3)
∴lp(プランク距離)=√{Gh/(2πc3)}=√(6.67259×10-11×6.6260695×10-34÷6.283184÷(2.997924×108)3=(1.616×10-35)m
∴tp(プランク時間)=lp/c=1.616×10-35÷2.997924×108=(5.39×10-44)秒
 そして、その数値とLよりm= (2.17651×10-8)sが求められます。これをJプランク質量と言います。

\.この世の最大の重力加速度とは

 では、LにHIJを入れて見ましょう。
B光速(cm/秒)÷Cプランク時間tp=(2.997924×108)m/秒÷(5.39×10-44)秒=O(5.56201×1051)m/秒2
G*Em/lp2=(6.67384×10-11)m3s-1s-2×(2.17651×10-8)s÷(1.616×10-35)m÷(1.616×10-35)m=P(5.56229×1051)m/秒2
 O=Pなので、Lが成立することが分かります。これで、「プランク質量にプランク距離まで物質が近づくと、その物質はプランク時間に光速に達する加速度で引かれる」ことが分かります。この最高加速度を「プランク加速度ap」と言います。

].最も重い超ひものエネルギー量

 今度は、NにHIJを入れて見ましょう。 (1hバー)/tp=(1.054571726×10-34)J*s÷(5.39×10-44)秒=1.956534×109J(ジュール)
mc2=(2.17651×10-8)s×(2.997924×108)m/秒×(2.997924×108)m/秒=1.956150×109 J(ジュール)
となり、Nが成立することが分かります。これで、「プランク時間に1回振動する1本の『超ひも』は、1本の『超ひも』が取り得る最大質量(プランク質量)を換算したエネルギー量(プランクエネルギー)を有する」ことが分かります。

十一.この世の最速である光速

 更に、KにHIJを入れて見ましょう。
lp/tp=(1.616×10-35)m÷(2.997924×108)m/秒=(2.997924×108)m/秒=c
となり、Kが成立することが分かります。これで、「プランク時間にプランク距離進む速度は光速である」ことが分かります。

十二. E=mc2の導き方

 次に「E=mc2」の求め方に移ります。
 1[J](ジュール)は、「1[s]の質量をもつ物体に1 [m/s2] (メートル毎秒毎秒)の加速度を生じさせる力で1[m]動かした時の仕事量」です。
 一方、プランク質量mpの物質Pの持つプランクエネルギーEpは、「同じプランク質量mpをもつ物質Qにプランク加速度c/Tpを生じさせる万有引力でプランク距離lp動かした時の仕事量」です。
 前記のとおり、プランク質量mp同志がプランク距離まで近づくと、プランク加速度apで引き合います。物質Pはエネルギーを使っても、同量のエネルギーをQから受け取るので減ることはありません。しかし、Qを最小距離lpは動かさなければならないからです。

 従って
プランクエネルギーEp=1[J]×mp×c[m/秒](光速)÷Tp(プランク時間)×lp(プランク距離)=1[J]×mp×c[m/秒]×lp /Tp(=光速c)= 1[J]×mp×c[m/秒]×c[m/秒]= mp c2[J]です。
 これで「E=mc2」が求まりました。

十三.まとめ

 物質は、「超ひもの網」上を光速で伝わろうとします。それをヒッグス粒子が止めている形です。ですから、自分と同質量の物質にまとわり付いているヒッグス粒子を無効にするだけのエネルギー量を持っています。つまり、同質量の物質を光速で移動させるエネルギーを物質は持ちます。

 運動する物体のエネルギー量は、@「E=mv2」です。つまり、エネルギー量は物体の質量に比例し、速度の2乗に比例します。

 そして、物質も光も超ひもの振動として表されます。  現在の物理学では、「超ひも理論」が最も有力視されています。そして、宇宙を次の様に想定します。
 宇宙開びゃくの瞬間、宇宙は非常にエネルギーの高い状態にあり、個々の「超ひも」は自由に空間を動き回っていました。しかし、宇宙のエネルギーが、100GeVになった時、「超ひも」は第三回目の相転移を起こしました。相転移とは、水蒸気が冷えて氷となる様な現象を言います。水蒸気として自由に動き回っていた水の分子は、冷えて相転移を起こし氷の分子として固定され、もはや自由には動き回ることが出来なくなります。

 ここからは、オリジナルです。
 ビッグバンの初期には、「超ひも」は光速を超えて自由に移動していました。しかし、宇宙のエネルギーの低下に伴い、宇宙は相転移を起こし、「超ひも」は固定され網状に繋がったと考えます。

 そして、その「超ひもの網」の上を、物質や光及び重力・電磁力・強い力・弱い力の4つの力は、振動として伝わると考えます。つまり、物質が移動して見える現象は、実は超ひもの物質としての振動が、次々と隣の超ひもに伝わる現象であると思います。そして、「超ひも」の振動自体が光速で伝わるので、何ものも光速以上で伝わることは出来ないのです。

 私は、宇宙のエネルギー低下に伴う相転移により、個々の超ひもは網状に繋がったと考えています。その「超ひもの網」上を、物質や光は振動として伝わります。その超ひもの振動自体が光速です。
 光は、何の抵抗も受けずにそのまま光速で伝わります。物質は、その「超ひもの網」上を移動すると、ヒッグス粒子が生じ動き難さを与えられるので、光速未満でしか移動することが出来ません。この様に考えると、光や物質の速度の上限が光速であることを上手に説明出来ます。

 本来は物質も光と同様に、光速で「超ひもの網」上を伝わろうとします。しかし、「超ひもの網」である空間にはヒッグス場があり、物質がその中を移動すると、ヒッグス粒子が生じ物質にまとわり付き動き難さである質量を与えます。その為に、物質は光速未満でしか動くことが出来ないのです。

 そうすると、本来mキログラムの物質は、自分自身を光速で移動させる量のエネルギーを持っていることになります。それを、ヒッグス粒子が止めている形です。
 ですから、静止している物質の持つエネルギー量は、自分と同質量のmキログラムの物質を、光速で移動させる量に匹敵する訳ですね。mキログラムの物質を光速で移動させるエネルギー量は、@のvをcにすると求まります。
 故に、mキログラムの物質の持つエネルギー量はA「E=mc2」となります。

 空間の最小単位であるプランク距離Blp= (1.616199×10-35)m、時間の最小単位であるプランク時間Ctp= (5.39106×10-44)秒です。
 この世の最短距離Bをこの世で最速のD光速c(2.997924×108) m/秒で移動するのに要する時間が、この世の最小時間Cです。ですから
Bプランク距離lp÷Cプランク時間tp=D光速(cm/秒)

となります。  そして、この世のE最大加速度は、最短時間Cで最高速度の光速Dに達するものです。それは
E最大の加速度g(m/s2)= D光速(cm/秒)÷Cプランク時間tp
です。
 mキログラムの物質に、Eの最大加速度をCの最短時間掛けると最速の光速Dに達し最短距離B進みます。その後は、光速Dで直線等速運動をします。

 ですから、mキログラムの物質の有するエネルギー量Eは、
E(ジュール)=1(ジュール)×ms×Dcm/秒÷Ctp×Blp=mc2(ジュール)
となります。これで、「E=mc2」を求めることが出来ました。

超ひも理論

 1本の超ひもの長さをプランク距離(lp)と言います。物質や光としての振動は、一本の超ひも上を光速(cm/秒)で伝わります。1本の超ひもの端から端まで振動が伝わる時間を、プランク時間tpと言います。
 プランク距離(lp)=1.616199×10−35m、プランク時間(tp)=5.39106×10−44秒です。従って
 光速c=lp/tp= 1.616199×10−35m÷5.39106×10−44秒=2.997925×108m/秒です。

物質の持つエネルギー量

 物質として振動する2本の超ひもA(ms)とB(ms)を、プランク距離まで近づけます。その時、相手を毎プランク時間当たり光速=2.997925×108m/秒=cm/秒で加速する値が、万有引力の取り得る最も大きな値です。
 最大加速度=cm/秒÷tp= 加速度@(c/5.39106×10−44)m/s2
です。この万有引力を持つ超ひもAは、最大の重さとエネルギーを有します。
 そして、この最大質量を持つ1本の超ひもAは、同量の質量を持つ超ひもBを、加速度@で1lp(プランク距離)移動させる量のエネルギーを持っています。

 超ひもBをプランク距離動かすと、超ひもAのエネルギーは尽きます。しかし、Bから@の加速度の力でプランク距離動かされ、失ったのと同量のエネルギーを受け取っています。この仕組みにより、一本の超ひものエネルギーは尽きないのです。

1本の超ひもの最大の質量

 では、重力加速度を使って、1本の超ひものmAX質量を求めてみましょう。
 重力加速度g(ms2)は、天体の質量mキログラムに比例し、天体からの距離Rメートルの2乗に反比例します。従って
Ag=G*m/R2
です。G(重力定数)=6.67384×10−11(m3s−1s−2)です。この方程式は、1sの物体Pから1m離れた物体Qは、Pの重力により毎秒6.67384×10−11m/秒加速されることを表しています。

 g=加速度@、G=6.67384×10−11(m3s−1s−2)、R= lp(プランク距離)= 1.616199×10−35mを、Aの重力加速度の方程式に代入すると
A=(c/5.39106×10−44)m/s2 ={6.67384×10−11(m3s−1s−2)}×ms÷(1.616199×10−35m)2
ms=(c/5.39106×10−44)m/s2×(1.616199×10−35m)2÷{6.67384×10−11(m3s−1s−2)}= 2.1765090×10−8s
です。これで、超ひもが取り得るmAX質量が求まりました。ちなみに、1eV=1.78266×10−36sなので
ms=1.2209333×1019GeVです。プランクエネルギーの公式値=1.220932×1019GeVなので、ms=プランクエネルギーであることが分かります。

1本の超ひもの最大のエネルギー

 このms= 2.1765090×10−8sと言う重さは、1本の超ひもが取り得るmAXの質量です。その1本の超ひもは、B「2.1765090×10−8sの物質を、(c/5.39106×10−44)m/s2の加速度を生じさせる力で、プランク距離 (lp)= 1.616199×10−35m動かす」エネルギー量を持ちます。

 そのエネルギー量は幾らでしょうか。
 エネルギーは、J(ジュール:単位sm2s-2)で表されます。1 J(ジュール:単位sm2s-2)は、1sの物質を1m/s2の加速度を生じさせる力で1m動かした時の仕事量です。

 では、Bの仕事量は、何J(ジュール)でしょうか。それをEJとすると
EJ=1J×ms×cm/秒÷tp×lp=1J×ms×cm/秒×lp /tp=1J×ms×cm/秒×cm/秒=mc2J
です。従って、E=mc2が導かれます。

 試しに、EJ=(2.1765090×10−8s)×(2.997925×108m/秒)÷(5.39106×10−44秒)×(1.616199×10−35m)=1.9561486×109Jです。
 公式値では、1s=8.98755×1016Jなので、ms=2.1765090×10−8s=(2.1765090×10−8)×(8.98755×1016)J=1.9561484×109J
で両者は一致します。従って、質量に光速の2乗を掛けるとエネルギー量を求めることが出来るのです。