• CATBIRD日記 (物理・数学・歴史・哲学・宗教の未解決問題を扱ってます)
  • 飛行機は何故飛べるのか

    空気圧の差で揚力が生じる

     飛行機が飛ぶのは、翼の下部と上部との気圧の差で揚力が生じ、機体が空中に浮くと説明される。しかし、この説明は正確であろうか。
    空気圧  翼は停止しており、空気の方が流れているとする。翼の下側の空気は、翼に行く手を阻まれて密度が高くなり、空気圧が増す。翼の上側の空気は、翼により流れ込むことを妨げられて薄くなり、空気圧が低下する。
     そこで、上から翼を押し下げる空気圧より、下から翼を押し上げる空気圧の方が高くなり、翼は上に押し上げられる。これが揚力であると説明されることがある。

    空気の分子の動き

    空気の分子の動き

     空気の分子の動きを、正確に観察して見よう。空気の分子が翼に衝突する。dとeは翼に衝突し、下方へバウンドしている。cは一度翼に衝突し、下方へバウンドして、別の空気の分子bに衝突し、今度は上方へバウンドし、再び翼に衝突している。aとfは、元々そこにあった空気の分子が翼に衝突している。a+c>fであるので、空気圧は翼の下側の方が高い。従って、空気圧の差で翼に揚力が生じる。

     しかし、dとeに注目して見よう。この空気の分子は、左から飛んできて翼に衝突し、下方へバウンドしている。これは、空気圧ではなく、空気の分子の衝突である。

    ボールの衝突

    ボールの衝突

     空気の分子が翼に衝突する際、翼に与える力を、ボールと板でイメージして見る。板は、bの力で推進している。そこにボールαをぶつける。板には、aの方向へ動こうとする力が加わる。しかし、bだけ前方へ推進する力が働いているので、cの方向へ動く。翼は上下逆の状態である。翼には力cが働く。これが揚力である。

    空気の移動

    空気の移動

     翼で、空気を下に移動させているので、翼にはその逆の上昇する力が働く。この力と、下に移動した空気は元々あった空気と一緒となり、空気圧が高くなり翼を押し上げる空気圧とのコラボレーションで、翼に揚力が働くのである。

    ヘリコプター

    ヘリコプター

     ヘリコプターの場合は、空気を下方に移動させる反動で浮かび上がっている。何故なら、プロペラは回転しており、空気を下方へ移動させ、下方の空気圧を高めたとしても、既にそこにはプロペラはないからである。

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