• CATBIRD日記 (物理・数学・歴史・哲学・宗教の未解決問題を扱ってます)
  • 絶対性理論

    超ひも理論

     現在の物理学では、「超ひも理論」が最も有力視されています。そして、宇宙を次の様に想定します。

     宇宙開びゃくの瞬間、宇宙は非常にエネルギーの高い状態にあり、個々の「超ひも」は自由に空間を動き回っていました。しかし、宇宙のエネルギーが、100Gevになった時、「超ひも」は相転移を起こし、網の状態に繋がって固定されたと考えられています。相転移とは、水蒸気が冷えて氷となる様な現象を言います。水蒸気として自由に動き回っていた水の分子は、冷えて相転移を起こし氷の分子として固定され、もはや自由には動き回ることが出来なくなります。「超ひも」も宇宙のエネルギーが低下し、相転移を起こすと、固定され網状に繋がります。

     そして、その「超ひもの網」の上を、物質や光及び重力・電磁力・強い力・弱い力の4つの力は、振動として伝わると考えられています。つまり、物質が移動して見える現象は、実は超ひもの物質としての振動が、次々と隣の超ひもに伝わる現象であると説明されます。これは、大変奇異に感じられることと思います。歩くと、私の肉体の実体である超ひもは後ろに置いて行かれ、その振動のみが新しい超ひもに伝わると言うのですから。

    相対性理論

     これに対して、相対性理論は、宇宙では何もない空間の中を粒子が移動すると説明します。物質も光も粒子です。何も無い空間の位置を考えることは出来ません。後に残るのは、動き回る粒子のみです。これでは、一体どの粒子が静止しているのか分かりません。この粒子Aが静止していると考えると、この粒子Bは移動している。いや、粒子Bが静止していると考えると、粒子Aは移動しているとしか言えません。運動とは、物質と物質との相対的な位置関係の変化であるとしか言えなくなります。

     つまり、あらゆる慣性系は、移動しているとも静止しているとも考えられる平等なものとなります。「静止系」と言う特権を有する慣性系はないのです。この慣性系は静止している、いや移動していると考え方を変えただけで、観測される光の速度や物理の法則が変化してはなりません。従って、相対性理論では、あらゆる慣性系において、光速度は不変と観測され、物理の法則も不変であることが重要となります。

    静止系の発見

     しかし、加速する粒子BにはGが掛かります。静止している粒子AにはGは掛かりません。逆に、粒子Bが静止しており、粒子Aが加速していると考え方を変えると、今度は粒子AにGが掛かり、粒子BのGは消えるのでしょうか。現実には、その様なことは起こりません。「超ひもの網」が静止系であり、その静止系を基準として、慣性系の移動速度を特定することが出来ます。粒子Bには、「超ひも」を基準とした加速度に応じたGが掛かります。

     相対性理論は、静止系を発見することが出来なかった時代の理論です。現在では、静止系があるので、光速度は不変でなくても構いません。慣性系は、静止系を基準として、その移動速度を特定出来ます。従って、この慣性系は静止している、いや移動していると自由に定義することは出来ません。慣性系の移動速度に応じて、光は様々な速度に観測されます。

     現実に、ロケットの自動操縦に使われるリングレーザージャイロ装置では、光の速度を(c-vcosθ)[m/s]と設定しています。ロケットの移動方向と、光の移動方向との角度がθです。光は、角度θと慣性系の移動速度vに応じて異なった速度に観測されます。観測者がどの方向へ動きながら光を観測しても、その光は光速cq/秒としか観測出来ないと言う「光速度不変の原理」は真実ではありません。観測される光の速度が慣性系により異なる事自体が、静止系の存在を証明しています。

    絶対性理論における時間・空間・光速度の変換式

     相対性理論の相対性とは、静止系がないと言う意味です。静止系が発見されれば、絶対性理論が構築されます。絶対性理論に於ける時間・空間・光速度の変換式は
    t=t'/√(1-v2/c2)
    x=(x'-vt)/√(1-v2/c2)
    y=y'
    z=z'
    の「CATBIRD変換」です。