• CATBIRD日記 (物理・数学・歴史・哲学・宗教の未解決問題を扱ってます)
  • 人の指は何故五本あるのか

    指を見た

     今、パソコンを打っている。ふと自分の手を見る。見慣れた手ではあるが、よく見ると、指は五本ある。手の指が五本だけなら単なる偶然かも知れないが、足の指も五本ある。こうなるともはや単なる偶然ではない。人の指は何故五本あるのであろうか。これによって、数は十進法で数える様になったのである。

    魚のヒレ

    魚のヒレ

     手足は、元々魚のヒレから進化したものである。ヒレで水をかく時、指の間に水掻きがあるのと同じ状態となる。この時、何本の指が必要であろうか。

    四本指なら

    四本指

     もし、指が四本であったなら、第二と第三の指の間の膜イは非常に不安定となる。常に水流に対して垂直になっていなければ、バランスが取れない。

     4→3の水流と1→2の水流が第二と第三の指の間の膜イで出会う。その2つの水圧が少しでも違えば、右の様に膜イは簡単に傾いてしまい、ヒレの左右のバランスは崩れる。水をかこうとしても、ヒレには右に左にと複雑に力が掛かり動くので、安定せず上手く水を捉えることは出来ない。

    五本指なら

    五本指

     指が五本なら、指の間の膜は四枚である。どの膜も、水流に対して垂直を保つ必要はない。水は5→4→3と1→2→3へと流れ、第三指の部分で出会う。膜の数が奇数であると、真ん中の膜は水流に対して垂直とならなければならないが、膜イの面で二つの水流が出会うので、二つの水流の強さが異なれば、その真ん中の膜は垂直を保つことは出来ない。

     これに対して、膜の数が偶数であれば、水流に対して垂直を保つ膜はない。二つの水流は第三指の点において出会うので、その水圧が異なっても、膜の角度を動かさない。五本の指で、安定して水を捉えることが出来る。

     この様に、指は奇数である必要がある。三本ではまだ安定して水を捉えることは出来ない。七本も必要はない様に思える。従って、指は五本あるのである。

     指は偶数であった方が、数学上は便利である。例えば片手に6本の指があれば、両手で12本となる。そして、十二進法となる。十二は様々な数で割れるので、割り算をするには便利である。しかし、必然的に片手の指の数は奇数でなくてはならない。すると、数学上は不便な進法となってしまう。