• CATBIRD日記 (物理・数学・歴史・哲学・宗教の未解決問題を扱ってます)
  • ティティウス(チチウス)・ボーデの法則の意味

    惑星と太陽との距離

    惑星と太陽との距離

     太陽と惑星の距離は、太陽と地球間を10とすると、左表(太陽からの距離)欄の通りとなる。
     昔、火星と木星の間に惑星が在ったが、今はこなごなに砕け小惑星帯となっている。その小惑星の中で代表的なものがクレスである。各惑星の太陽からの距離は、2を惑星NOから2を引いた数だけ累乗し、3を掛け4を足した値にピッタリである。黄色のマーカーをした部分を見比べて欲しい。これを、ティティウス・ボーデの法則と言う。
     例えば、火星は4番目の惑星なので、2(4−2)*3+4=4*3+4=16であり、15.2に近い。木星は6番目の惑星なので、2(6−2)*3+4=16*3+4=52であり計算通りである。この算式で、天王星まで非常に近い値が導かれる。海王星と冥王星は計算値からずれている。しかし、ここまで計算値に近いと偶然ではない。どうして、2( 惑星NO−2)×3+4で、惑星の公転半径が求まるのであろうか。

    惑星の軌道を描いて見る

    惑星の軌道 惑星間の距離

     外側の海王星と冥王星、及び内側の水星は例外と考える。海王星と冥王星は外し、水星のティティウス・ボーデの値を4から5.5に変更する。

     すると、各惑星間の距離は、内側は外側の半分となっていることが分かる。今仮に太陽と水星間を1.5とすると、天王星の軌道の半分が土星、土星の半分が木星、木星の半分がクレス、クレスの半分が火星、火星の半分が地球、地球の半分が金星、金星の半分が水星の軌道ととなっている。これは、何故であろうか。

    惑星の生成

    塵の渦

     宇宙の塵が集まり、円盤状回転している状態から、太陽系は出来た。中心には塵の濃い部分であるコアが出来る。円盤中では、βは中心と周辺両方から引かれるので、塵は濃くならない。周辺部では、γを外側に引くものは無いので、どんどん中心に向かって引き寄せられ塵は濃くなる。

    惑星の生成  左上の図の周辺の青色の部分は、塵が濃くなっていることを表わしている。青の部分の塵は、次第に濃くなりその引力も強くなる。その青の部分の引力が、中心のコアの引力と同じ力になると、点線より外側の部分は、周辺部の青の塵の重力に引かれ外に向かう。点線より内側の塵は、中心のコアの引力に強く引かれ中心に向かう。こうして、中央部分である点線から、円は二つに分かれる。外側のドーナッツ部分は、一つに集まり天王星となる。

     右上の図の通り、内側に別れた円の周辺部の塵は、外側の塵が遠く離れてしまったので、外に引かれる力は弱くなる。その為に、内側に強く引かれ内側の円の青い周辺部分の塵が濃くなる。そうして、内側の円の青の部分が中心のコアの引力と同じ引力を持つまで濃くなると、また円は中央部分の点線から二つに分かれる。分かれたドーナッツ部分は一つになり、土星となる。

     これを繰り返すと、左下の図の通り、外側の惑星の軌道の丁度半分の半径を持つ軌道上に、惑星が出来て行く。

    太陽系生成当時の惑星の軌道

    太陽系生成当時の軌道

     この様にして、次々と惑星が生成される。すると、それぞれの惑星の太陽からの距離は、左表(太陽からの距離)欄の通りとなる。現在の惑星の太陽からの距離を表わすティティウス・ボーデの値(TB値と呼ぶ)は、これより丁度4だけ外側にずれている。

     海王星と冥王星は太陽系の周辺部であり、その部分の塵は薄かったと考えられる。薄いので中心のコアと同じ重力を持つ為には、計算値よりも中心方向へより収縮し濃くならなければならなかったのである。その為に、現実の太陽からの距離は、TB値よりも小さくなっている。

     海王星のTB値は388であるのに対して、実際の距離は300.5である。冥王星のTB値は772であるのに対して、実際の距離は392.9である。冥王星の乖離率の方が大きいのは、海王星より外側に位置しており、その部分の塵はより薄かった為と考えられる。

     水星の修正TB値は5.5であるが、実際の太陽からの距離は3.9である。水星は太陽に近い為、生成時よりも太陽に随分引き寄せられている。

     惑星が出来た当時は、表の(太陽からの距離)の欄の通りの軌道上にあったと考えられる。その軌道が現在は4大きくなっている。太陽の重力は、太陽系生成当時よりも弱くなっている。太陽は核融合反応をし、大量のエネルギーを放出している。その為に、太陽の質量は軽くなり重力が弱まったと考えられる。