• CATBIRD日記 (物理・数学・歴史・哲学・宗教の未解決問題を扱ってます)
  • 鯨とイルカの鼻

     鯨やイルカの鼻は背中に付いている。鯨は息をする時、背中を海面から出し潮を吹いて、一旦鼻から海水を出し、空気を吸い込んでいる。背中に鼻があれば、息をするのに便利である。シュノーケルを付けている様なもので、泳ぎながら息をすることが出来る。

     しかし、鯨はラクダに似た動物が海に入り進化したと考えられている。本来は顔の前に鼻は付いていたはずである。その鼻が今は背中に付いている。一体鼻は、何処を通って顔の前から背中に移動したのであろうか。

     頭を通って背中に移動したとは考えられない。脳があるからである。体の右側か左側を通って背中に移動したのか。しかし、それでは、途中の位置に鼻がある時、呼吸することが出来ない。象の様に、一旦鼻が長く伸びて、背中に鼻をくっ付けたのか、それとも、鼻はそのままあり、背中に空気を吸い込む穴が開き、その後鼻は無くなったのかどちらであろうか。

     恐らく、最後が正解であろう。しかし、それにしても背中の空気口はいきなり開いたとは考えられない。何百世代も掛けて、気管から徐々に背中の方に穴が伸びて行ったのである。しかし、背中に到達し、穴が開くまではそれは機能しなかったはずである。一切役に立たないのに、何百世代もの間、気管から背中の方向へ穴が伸びて行ったのは何故であろうか。役に立っていないのであるから、適者生存の理論は役に立たない。同様に、背中の方向へより伸びていた親が、その環境に適していたとも考えられない。従って、親の生活した環境に適する様な子が生まれる様に、性染色体を作る際、関係遺伝子が活発化又は休眠すると言う理論も当てはまらない。

     この様に考えると、動物には、様々な環境に適した幾通りもの体の設計図が、予め描かれている様な気がする。