TopPage思考の迷宮 「kothimaro Aruki」の研究室へ戻る

重力による時間と空間の座標の変換式

T.重力レンズ

重力レンズ

 光は、重力によりどれだけ曲げられるでしょうか。

 相対性理論では、質量0の光は真っすぐに進むけれど、空間(の座標)が曲がっているので光が曲がって見えると言います。

 そして、この光の曲がり具合を「空間の座標の曲率」と言います。

U.曲率の定義

曲率

 例えば、重力により半径rの円周と同じだけ光が曲げられたとします。そして「空間の座標の曲率=1/半径r」です。

 つまり
光が半径rの円周に沿って進む時の空間の座標の曲率=1/r
です。

 この曲率を、質量mと距離rで表現する方法を考えます。

V.光の加速度

 先ず、光の加速度を求めます。
 この宇宙で最も大きな加速度は、最短時間であるプランク時間tpで最速である光速cに達するものです。これを「プランク加速度ap」と言います。したがって
プランク加速度ap=c/tp
です。そして、光の加速度もプランク加速度apです。光は発せられプランク時間tpで光速cに達します。あらゆるものの速度の上限は光速cなので、光はその後光速cで進み続けます。

※「-c[m/s]の光が鏡で反射し+c[m/s]になるケースでは、加速度は2c/tpとなる。」とのご意見がここに寄せられました。しかし、超ひも理論では、神羅万象をプランク長の「超ひも」の振動で表し計算します。ですから、距離の最小単位はプランク距離lpです。従って、(1/2)lpで-c→0となり、また(1/2)lpで0→+cとなる物理現象はありません。

W.重力加速度

加速度の合成

 一方 重力加速度g=Gm/r2 (G=万有引力定数・m=質量・r=距離)
です。重力が光に作用すると、光自身の推進力であるプランク加速度apと物質からの万有引力による重力加速度gの合成により、光の進路が決まります。

 そして
プランク質量mpからプランク距離lp離れた地点の重力加速度g=Gmp/lp2=(lp3/mptp2)×mp÷lp2=lp/tp2=c/tp=プランク加速度ap
です。
 ※G= lp3/mptp2、c=lp/tpを使いました。また、光の質量は周波数により異なるため、便宜上1として表現しています。推進力と重力で光の質量は消えるので、後は加速度のみ残ります。ですから光の質量を1としても、計算結果は同じになります。光の静止質量m0=1/∞=無限小です。

 ※プランク質量mpから光が脱出出来なくなる距離がプランク距離lpであることは「kothimaro半径」を参照ください。
 ※「光の推進力について説明して欲しい。」とのご意見がここに寄せられました。「超ひも理論」では、物質粒子も光も一本の「超ひも」の振動で表し計算します。そして「超ひも」の振動は、光速度cで伝わります。
 光としての振動は、何の抵抗も受けずそのまま光速度cで進みます。一方物質粒子は、「ヒッグス場」を動くと「ヒッグス粒子」が纏わり付き動き難さ(=質量)を与えられるので、光速度未満の状態にあります。

 この様に、物質粒子は本来自ら前に進もうとします。その進もうとするエネルギーが、静止エネルギー(=静止質量)の考え方です。それを「ヒッグス粒子」が止めているので、物質粒子は静止しています。
 この物質粒子に運動エネルギーを加えて、ヒッグス粒子の作用を無効化すると、物質粒子は再び加速します。

 この様に物質粒子は、前に進もうとする推進力を持ちます。物質粒子を止めておくにも「ヒッグス粒子」の力が必要であり、「ヒッグス粒子」の止める力<加えた運動させる力だと、その物質粒子は序々に加速して行くからです。

 つまり、物質粒子は、ヒッグス粒子により静止させられています。そして、ヒッグス粒子の止める作用が無くなると、他の外力が加わらなくても、物質粒子は加速して行きます。このことは、物質粒子には推進力があることを証明しています。

 光子も物質粒子と同じく「超ひも」の振動なので、推進力があります。光子には「ヒッグス機構」が作用しないので、そのまま光速度cで伝わります。

X.光の円運動

光の円運動

 そして「等速円運動の加速度a=v2/r」なので
半径がプランク距離lpの円周を等速円運動する光の加速度a=c2/lp=lp/tp2=c/tp=プランク加速度ap
です。
 ※c=lp/tpを使いました。
 これで、重力加速度と光の円運動の加速度が同じになりました。つまり、光はプランク質量mpからプランク距離lp離れた円周上を、万有引力に引かれ光速でグルグル回るのです。ですから
プランク質量mpからプランク距離lp離れた地点の空間の座標の曲率=1/lp
です。

 重力加速度gは、質量mに比例し距離rの2乗に反比例するので
質量mから距離r離れた地点の光が進む円周の半径R=lp×c/tp÷g= lp×c/tp×r2/ Gm=(c2/G) r2/ m
です。したがって
質量mから距離r離れた地点の空間の座標の曲率=1/R=(G/c2)m/r2
です。左辺の1/Rは空間の曲率を、右辺のm/r2は物質とそれからの距離(=物質の分布)を表します。これで空間の座標の曲率「@1/R=(G/c2)m/r2」が求まりました。これを「kothimaro曲率」と呼びます(2018/11/05 pm19:48)。そして、1/c2を「kothimaro重力定数」と呼びます(2018/11/10am9:36)。

Y.kothimaro重力変換

 では、kothimaro曲率を使って、局所慣性系での重力による時間と空間の座標の変換式を求めます。
 「一般相対性原理」とは、「全ての系(全ての慣性系及び加速系)で物理法則は同じ形となる」です。重力により光の速度はゆっくりになります。ですから、遠く離れた無重力場に居る者Bに光はゆっくり進むと観測されます。しかし、光と同じ重力場に居る観測者Aに光の速度は光速度cで不変と観測されます。

 そして重力に垂直方向をX軸とすると、質量mからr離れた位置の重力による時間と空間の座標の変換式は次のとおりです。
Bt’={t-(lp*x/Rc)}/√{1-(lp2/R2)} [1/R=(G/c2)m/r2=kothimaro曲率]
Cx’={x-(lp*ct/R)}/√{1-(lp2/R2)}
Dy’=y
Ez’=z
Fc’=c (光速度不変の原理)
です。これをkothimaro重力変換と呼びます(2018/11/05 pm20:18)

光の座標  光の座標を便宜上平面で、P(x,y,z)=(ct*cosθ,ct*sinθ,0)とします。光は、原点Oを発してt秒後にPの位置に到達します。光が移動した時間はt秒です。光の移動した距離は、√(x2,y2,z2)=√{(ct*cosθ)2+(ct*sinθ)2+02}=ctqです。従って、無重力場に居る者Bが見た光の速度は、ct[m]÷t[s]=c[m/秒]です。

 今度は、質量mからr[m]離れた重力場gに居る観測者Aが同じ光を見ると、その速度は幾らと観測されるかを、時間と空間の座標の変換式BCDEを使って計算します。
g重力場で光の進んだ距離=√(x’2+y’2+z’2)=√[{x-(lp*ct/R)}/√{1-(lp2/R2)}2+y2+z2)]=√[{ct*cosθ-(lp*ct/R)}/√{1-(lp2/R2)}2+ (ct*sinθ)2+02)] =√{(R2c2t2cosθ2-2Rc2t2lp cosθ+lp2c2t2+R2c2t2 sinθ2-lp2c2t2 sinθ2)/(R2-lp2)} =√[{R2c2t2-2Rc2t2lp cosθ+lp2c2t2-lp2c2t2 (1-cosθ2)}/(R2-lp2)] =√[{R2c2t2-2Rc2t2lp cosθ+lp2c2t2cosθ2)}/(R2-lp2)]=√{(R2)(c2t2-2c2t2lp cosθ/R+lp2c2t2 cosθ2/R2)/(R2-lp2)}=ct√(1-2lp cosθ/R+lp2 cosθ2/R2)/√(1-lp2/R2)=ct(1-lp cosθ/R) /√(1-lp2/R2)=ct(1-lpx/Rct) /√(1-lp2/R2) =c{t-(lp*x/Rc)} /√(1-lp2/R2)[m]
 ※x= ct*cosθ、 cosθ=x/ctを使いました。

 一方
g重力場で光の進んだ時間Bt’={t-(lp*x/Rc)}/√{1-(lp2/R2)}
なので
g重力場の観測者Bから見た光の速度c’= [c{t-(lp*x/Rc)} /√(1-lp2/R2)]÷{t-(lp*x/Rc)}/√{1-(lp2/R2)}=c[m/秒] (光速度不変)
です。

 このとおり、kothimaro重力変換で「一般相対性原理」は成立します。そして1/√{1-(lp2/R2)}をkothimaro因子と呼びます(2018/11/05 pm21:51)。

W.最大重力場及び無重力場の時空間の座標の変化

 では下記「kothimaro重力変換」で、空間の座標の曲率1/R=1/lpのケース(最大重力)と、1/R=1/∞=0のケース(無重力)で、時間と空間の座標がどう変換されるか見て行きます。
Bt’={t-(lp*x/Rc)}/√{1-(lp2/R2)}
Cx’={x-(lp*ct/R)}/√{1-(lp2/R2)}
Dy’=y
Ez’=z
Fc’=c

 まず、1/R=1/lp(最大重力のケース)です。光は垂直方向へ真っ直ぐ上昇します。その時、x=ctです。
Bt’={t-(lp*x/Rc)}/√{1-(lp2/R2)} ={t-(lp*x/lp*c)}/√{1-(lp2/lp2)} =(t-ct/c)/√(1-1)=(t-t)/0=0/0
Cx’={x-(lp*ct/R)}/√{1-(lp2/R2)} ={x-(lp*ct/lp)}/√{1-(lp2/lp2)} =(ct-ct)/√(1-1)=0/0
です。0で割ることは出来ませんが、これで光は前に進めず重力から脱出できません。

 次は、1/R=1/∞=0(無重力のケース)です。 Bt’={t-(lp*x/Rc)}/√{1-(lp2/R2)} ={t-(lp*x/∞c)}/√{1-(lp2/∞2} =(t-0)/√(1-0) =t/1=t
Cx’={x-(lp*ct/R)}/√{1-(lp2/R2)} ={x-(lp*ct/∞)}/√{1-(lp2/∞2)} =(x-0)/√(1-0) =x/1=x
Dy’=y
Ez’=z
となり、時間と空間は変換しません。

Z.kothimaro重力変換の求め方

g重力場で光の進む距離  では、「kothimaro重力変換」の導出方法を説明します。
 物質の変化は主に電磁気力によります。そして、電荷を帯びた粒子間を電磁波(=光)が往復することで電磁気力が生じます。一方、光の加速度=プランク加速度ap=c/tpです。これはプランク時間tpで光速度cに達する加速度です。

 上記「W.加速度の合成」の図のとおり、光の加速度はap=c/tpで、重力加速度g=Gm/r2でした。一方、R=c2r2/Gmです。ですからapをRにするためには
ap×(R/ap)=R
とする必要があります。ですからgにも(R/ap)を掛けてやれば、光の落下距離が出ます。したがって
光の落下距離L=重力加速度g×(R/ap)= (Gm/r2)×(c2r2/Gm)÷(c/tp)=c*tp=lp
 したがって、光はR進んでもlp落下するので
実際に光の進む距離=√(R2-lp2)
です。無重力場ではR進めたので
g重力場で光が進める距離÷無重力場で光が進める距離=√(R2-lp2)÷R=√(1-lp2/R2)
です。
 つまり、g重力場では無重力場に比べ、光は√(1-lp2/R2)倍の速度でしか進めません。

 この様にg重力場では、電磁波(=光)の速度が無重力場の√(1-lp2/R2)倍となるので、電磁波の往復に要する時間は1/√(1-lp2/R2)倍になります。∴生じる電磁気力の強さは、無重力場の√(1-lp2/R2)倍です。
 g重力場では、粒子に掛かる電磁気力の強さが√(1-lp2/R2)倍に弱まるので、粒子は√(1-lp2/R2)倍でしか加速されません。
 時計を構成する粒子が√(1-lp2/R2)倍でしか動かなくなるので、時計は1秒間に√(1-lp2/R2)秒を刻みます。したがって、時間の座標の変換式は
Gt’=t√(1-lp2/R2)
です。以上が重力と水平方向(YZ軸方向)の考察です。

 次に、重力と垂直方向(X軸方向)の考察に移ります。上記のとおり、光はR上昇してもlp落下するので
光の移動距離=ct-ct(lp/R)
です。したがって
光の速度= {ct-ct(lp/R)}÷t= c-c(lp/R)
です。
 便宜上、垂直に並んだ2つの荷電粒子AB間の距離をc[m]とします。粒子Aは下、粒子Bは上にあります。
電磁波がAからBに届くのに要する時間t=c÷{c-c(lp/R)}=1/(1-lp/R)[s]
です。
電磁波がBからAに届くのに要する時間t=c÷{c+c(lp/R)}=1/(1+lp/R)[s]
です。
 ※実際に光が光速度cより速くなることはありません。しかしその分、光は青方偏移しエネルギーが大きくなります。そうすると、1回電磁波が往復してもより強い電磁気力が生じます。ですから、ここでは光のエネルギーの増大(周波数の増大)を、速度の増加に置き換えて計算します。

 ∴
電磁波の往復に要する時間t=1/(1-lp/R)+ 1/(1+lp/R)=2/(1-lp2/R2)[s]
です。
 しかし、物質は重力により垂直方向に√{1-(lp2/R2)倍収縮します。これを「kothimaro収縮」と呼びます(2018/11/10am7:39)
 そのために
粒子AB間の距離=c√{1-(lp2/R2)[m]
となるので
電磁波の往復に要する時間t=1/2/(1-lp2/R2)[s]×√{1-(lp2/R2)= 2/√(1-lp2/R2)[s]
です。

 つまり、g重力場で光が垂直方向(X軸方向)に往復するのに要する時間は、無重力場の1/√(1-lp2/R2)倍です。したがって、垂直方向(X軸方向)も粒子に掛かる電磁気力は√(1-lp2/R2)倍に弱まります。故に、粒子は√(1-lp2/R2)倍しか加速されなくなるので、g重力場の時計は1秒間に√(1-lp2/R2)[s]を刻みます。したがって、時間の変換式は
Gt’=t√(1-lp2/R2)
です。

 g重力場では、垂直方向(X軸方向)に定規が「kothimaro収縮」するので、距離は1/√(1-lp2/R2)倍長く測定されます。そして
光の進んだ距離=ct-ct(lp/R)=x- ct(lp/R)[m]
です。∴
Cx’={x-(lp*ct/R)}/√{1-(lp2/R2)}
です。そして、水平方向(YZ軸方向)には変化しないので
Dy’=y
Ez’=z
です。

 これで
光の進んだ距離L=√(x’2+y’2+z’2)= c{t-(lp*x/Rc)} /√(1-lp2/R2)[m]= c{t-(lp*ct*cosθ/Rc)} /√(1-lp2/R2)[m]= ct{1-(lp*cosθ/R)} /√(1-lp2/R2)[m]
です。∴
光の速度c’= L÷t’=ct{1-(lp*cosθ/R)} /√(1-lp2/R2)[m]÷t√(1-lp2/R2)[m/秒]=c{1-(lp/R)cosθ}/(1-lp2/R2)
です。したがって重力による時間と空間の座標の変換式は
Gt’=t√(1-lp2/R2)
Cx’={x-(lp*ct/R)}/√{1-(lp2/R2)}
Dy’=y
Ez’=z
Hc’= c{1-(lp/R)cosθ}/(1-lp2/R2)
です。これを「有木(アルキ)重力変換」と言います(2018/11/10am8:00)。「有木重力変換」を、「光速度不変」にしたのが「kothimaro重力変換」です。

 電磁気力の強さは電磁波の往復時間に反比例します。G重力場では往復時間は無重力場の1/√(1-lp2/R2)倍になります。しかし、時計は1秒間に√(1-lp2/R2)[s]を刻むので、g重力場でも無重力場と同じ時間で電磁波は往復すると測定されます。
 それなら、往路と復路に掛かる時間も無重力場と同じ(光速度不変の原理)として物理計算する方が簡便です。その為に「有木重力変換」を「kothimaro重力変換」に変形しました。