光は、重力によりどれだけ曲げられるでしょうか。
相対性理論では、質量0の光は真っすぐに進むけれど、空間自体が曲がっているので光が曲がって見えると言います。
そして、この光の曲がり具合を「空間の曲率」と言います。
例えば、重力により半径rの円周と同じだけ光が曲げられたとします。そして「空間の曲率=1/半径r」です。
つまり
光が半径rの円周に沿って進む時の空間の曲率=1/r
です。
この曲率を、質量mと距離rで表現する方法を考えます。
先ず、光の加速度を求めます。
この宇宙で最も大きな加速度は、最短時間であるプランク時間tpで最速である光速cに達するものです。これを「プランク加速度ap」と言います。したがって
プランク加速度ap=c/tp
です。そして、光の加速度もプランク加速度apです。光は発せられプランク時間tpで光速cに達します。あらゆるものの速度の上限は光速cなので、光はその後光速cで進み続けます。
一方
重力加速度g=Gm/r2 (G=万有引力定数・m=質量・r=距離)
です。重力が光に作用すると、光自身の推進力であるプランク加速度apと物質からの万有引力による重力加速度gの合成により、光の進路が決まります。
そして
プランク質量mpからプランク距離lp離れた地点の重力加速度g=Gmp/lp2=(lp3/mptp2)×mp÷lp2=lp/tp2=c/tp=プランク加速度ap
です。
※G= lp3/mptp2、c=lp/tpを使いました。
そして「等速円運動の加速度a=v2/r」なので
半径がプランク距離lpの円周を等速円運動する光の加速度a=c2/lp=lp/tp2=c/tp=プランク加速度ap
です。
※c=lp/tpを使いました。
これで、重力加速度と光の円運動の加速度が同じになりました。つまり、光はプランク質量mpからプランク距離lp離れた円周上を、万有引力に引かれ光速でグルグル回るのです。ですから
プランク質量mpからプランク距離lp離れた地点の空間の曲率=1/lp
です。
重力加速度gは、質量mに比例し距離rの2乗に反比例するので
質量mから距離r離れた地点の光が進む円周の半径R=lp×c/tp÷g= lp×c/tp×r2/ Gm=(c2/G) r2/ m
です。したがって
質量mから距離r離れた地点の空間の曲率=1/R=(G/c2)m/r2
です。左辺の1/Rは空間の曲率を、右辺のm/r2は物質とそれからの距離(=物質の分布)を表します。これを「kothimaroの重力場方程式」と呼びます(2017/06/12pm20:35)。
「kothimaroの重力場方程式」を使えば、太陽をかすめた光がその重力で曲がる角度を求めることが出来ます。
太陽に最も近い空間(太陽の表面)の曲率=(G/c2)×1.988×1030[s]/(6.96×108[m])2=3.047×10-15
です。
※太陽の質量m=1.988×1030[s]、太陽の半径r=6.96×108[m]を使いました。
したがって
円の半径R=1/(3.047×10-15)[m]=3.2815×1014[m]
です。故に
その円周の長さ=2π×3.2815×1014[m]=2.0618×1015[m]
です。
一方、太陽の円周は2π×6.96×108[m]=4.3732×109[m]です。太陽の重力により曲がった空間に沿って、この6割程度の距離進むと、光は何秒曲がるでしょうか。光が曲がる角度=360°×光が進んだ距離÷円周の長さなので
光が曲がる角度=360°×4.3732×109[m] ×0.6÷2.0618×1015[m]=(4.5814×10-4)°
です。
1秒=1/3600°=(2.7777×10-4)°なので
太陽をかすめた光が曲がる角度=(4.5814×10-4)°÷(2.7777×10-4)°=1.6493秒
です。
1919年5月29日の日食で「1.61秒」の光の曲がりが観測され、一般相対性理論の正しさが立証されました。