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重力により光が曲がるのか、或は空間が曲がるのか

光の重力質量は0か

 本当に、光は重力に引かれることはないのでしょうか。

 質量とエネルギーは等価です。例えば、静止時の電子の質量は、m=9.11×10-31kgです。これをエネルギーに直すには、「E=mc2」を使います。
 電子のエネルギー量E=9.11×10-31kg×(3×108)2/1.6×10-19=0.511Mev(メガ電子ボルト)
となります。つまり、電子と言う物質は9.11×10-31kgの質量を持ち、それをエネルギーに直すと0.511Mevになります。電子は質量=エネルギーを持つので重力に引かれるのです。
 同様に、光もエネルギーを持つので、質量に直すことが出来ます。

 可視光線は、紫から赤までです。赤い光は3.9×1014Hz(ヘルツ)・紫の光は7.9×1014Hz(ヘルツ)です。1Hzは1秒間に1回振動する光です。そのエネルギー量が、6.626069×10-34J(ジュール)であることは、既に説明しました。
赤い光の1秒当たりの振動回数ν回/秒=3.9×1014
紫の光の1秒当たりの振動回数ν'回/秒=7.9×1014
です。ですから
赤い光のエネルギー量E=h(ジュール*秒)×3.9×1014回/秒= 2.584166×10-19ジュール
紫の光のエネルギー量E'=h(ジュール*秒)×7.9×1014回/秒= 5.234594×10-19ジュール
です。これを質量に直すには、E=mc2⇒m=E/c2を使います。
赤い光の質量m(s)= 2.584166×10-19ジュール÷c2=2.584166×10-19ジュール÷{(2.997924×108)m/秒}2=2.875272×10-36s
紫の光の質量m'(s)= 5.234594×10-19ジュール÷c2=5.234594×10-19ジュール÷{(2.997924×108)m/秒}2=5.824270×10-36s
です。これで可視光線は、2.875272×10-36sから5.824270×10-36sまでの質量を持つことが分かりました。従って、光も質量を持ち重力によって落下することが分かります。

グラビトンと重力の発生する仕組み

 量子力学では、重力は、グラビトンがものの間を往復することで生じると考えます。あたかも、グラビトンが輪ゴムの様に、2つのものを近づけるのです。空間が歪むとは考えません。

空間が曲がっても光は曲がらない

重力により光が曲がる  観測により、本来は太陽の影にある筈の星が見えました。これを説明するものとして、空間が歪むとする思考方法があります。本来、光は真っ直ぐに進んだのだが、空間が太陽の重力により歪んだので光が曲がり、地球に届いたと説明します。
 しかし、地球に届かない光は、幾ら空間が歪んでも地球に届く筈はありません。
 紙に★と○と◎を横一列に描いて見て下さい。★は星です。○は太陽です。◎は地球です。★から直線の光を描きます。光は太陽をかすめ地球には届いていません。では、紙をくしゃくしゃにして広げて見ましょう。星から発せられた光は、地球に届いたでしょうか。
 空間が歪んだとしても、紙に描かれた地球に届かないくしゃくしゃとなった光のコースが、その空間の直線コースです。光が地球に届いたと言うことは、光はその直線コースではない曲線コースを進んだと言うことです。つまり、光は、重力により落下したのです。

慣性質量と重力質量の等価原理

 相対性理論では、加速する物質が受けるGと地上等の重力場にある物質が受けるGは区別出来ないと考えます。つまり、地表に置いてある物体は、地表によって地球とは反対方向へ加速されている為にGが掛ると想定します。これは、重力により空間そのものが落下していると仮設することになります。

 しかし、本当に空間自体が落下している訳ではありません。もし本当であれば、地表の物体は46億年間加速し続けられ既に亜光速に達している筈です。そうなると、物体はどの方向へも動かすことも出来ません。しかし、現実には、地表の物体は自由に動かすことが出来るので、物体は加速し続けられているのではなく、落下を妨げられているだけであることが分かります。

 では、何故相対性理論では、事実とは異なるのに、空間が落下すると考えるのでしょうか。
 地上では、軽いものも重いものも同時に落下します。落下とは、その場に止まろうとする慣性質量を重力で引く現象です。物質の質量が2倍になると、引っ張る重力も2倍になりますが、その場に止まろうとする慣性質量も2倍となります。従って、落下速度は、物体の質量に関係なく引っ張る物体の質量に応じたものとなります。
 ですから、重力により空間そのものが落下しており、物体はその場に留まろうとして空間と一緒に落下するので、全ての物質はその質量に関係なく同時に落下すると仮設します。
 この様に考えると、物体の落下速度をいとも簡単に求めることが出来ます。

光は重力により落下する

 この様に、光も重力に引かれ落下すると考える方が合理的です。現実には、グラビトンがものの間を往復することにより、まるで輪ゴムの様に作用して、もの同士を近づけさせるのです。相対性理論の様に空間自体が歪むと仮設するのは、物体の落下を計算するための便法です。決して、空間自体が伸びたり縮んだるすることはありませんし、上記の様にそうなったとしても何も変わらないのです。