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時間と空間は変化しない変化するのは物質である

 今まで、時間と空間が変化する仕組みを説明した人はありませんし、今後も現れません。何故なら、時間と空間は他のものでは説明できず、構造を持たないからです。構造がなければ、変化する仕組みを説明することは出来ません。

 一方、物質はより単純なもので表現することが出来ます。分子を原子で、原子を素粒子で、素粒子を超ひもで表わすことが出来ます。即ち、物質は構造を持つので、その変化を説明することは出来ます。

 高速で移動する粒子は加速し難くなります。この現象は、加速器の実験で普通に見られるものです。ですから、高速で移動する時計は動き難くなり遅れます。

 原子が高速で移動すると、原子核の周りを回る電子が動き難くなり、回転速度が落ち、遠心力が弱まり、原子核からの電磁力に引かれより小さな軌道を回り、原子は収縮します。この仕組みにより、高速移動する物質は「ローレンツ収縮」します。つまり、高速移動する定規は収縮します。

 高速で移動すると、時計は遅れ定規は収縮します。この為に、高速で移動する慣性系では、時間と空間の座標が変化します。決して、時間や空間そのものが変化する訳ではありません。

 時間や空間そのものが変化すると主張される方は、是非その仕組みを考えてみて下さい。それは説明出来ないことが分かります。説明出来ないことを信じるのは、「神の存在を証明出来ないけれども信じる」のと同じです。それは、科学ではなく信仰です。

 この様に、「高速で移動する時計は遅れる」と言う現象は、物質の変化で説明しなければなりません。決して、時間と空間そのものをいじくってはいけないのです。何故なら、「時間と空間が変化する仕組み」を説明することは不可能だからです。

 相対性理論では、時間と空間が変化します。その結果、光速度は常にCq/秒で一定となります。高速移動や重力により、物質の変化の速度が異なって来ます。しかし、相対性理論では物質の変化の速度は不変であるとし、時間と空間の方を変化させます。その変化の仕方は、光速度が不変となる様に設定するのです。また、相対性理論では重力により空間が落下すると考えます。光は空間中の最短距離を最速で移動したのですが、空間自体が落下しているので、光が曲がった様に観測されると考えます。重力による空間の歪みも光速度が不変となる様に歪むのです。これを、「光速度不変の原理」と言います。

 また、光速度が不変であれば生じる電磁気力の強さも不変となります。また、重力もグラビトンが光速で往復すると考えると移動系でも生じる重力の強さは不変となります。光速度が不変となる様に時間と空間を連動して変化させると、移動系でも生じる重力や電磁気力の強さは不変となります。これを「全ての慣性系で物理の方程式は同じ形となる」と言います。

 空間が重力により落下するので、加速時に掛かるGと地上に立っている時に掛かるGは同じ現象であることになります。これを「慣性質量と重力質量の等価性」と言います。これは、落下するエレベーターの思考実験から明らかとなります。

 この様に、相対性理論では「光速度不変の原理」「全ての慣性系で物理の方程式は同じ形となる」「慣性質量と重力質量の等価性」の3つを基礎として構築されているのです。