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座標とは何か

棒で出来た座標

 アインシュタイン博士の著作から、座標の概念を探求してみましょう。  「単位測量棒をつないで行くことにより、物質の位置を割り振る。そして、物質の位置を表すのに、単位測量棒何個を用いる。こうした点を考えれば分かることであるが、位置を記述する際、測量棒の適用回数を求めることが好都合である。」とアインシュタイン博士は述べられています。

 つまり、座標とは、ジャングルジムの様に、物質である剛体測量棒をXYZ軸3次元に組み立てたイメージです。高速移動すると、X軸方向(進行方向)にジャングルジムは√(1-v2/c2)倍収縮します。そのジャングルジムの中にある物質も全て、ローレンツ収縮します。従って、物質の位置や大きさを表す座標が変化します。今まで、1[m]の位置や大きさと言っていたのに、v慣性系では1/√(1-v2/c2)[m]の位置や大きさと言わなければならなくなります。しかし、決して空間自体が変化している訳ではありません。変化するのは物質の方です。

空間の実体

 そして、空間自体には、光を一定速度で伝える実体があります。空間自体が伸びたり縮んだりするならば、光速度が変化してしまいます。しかし、実際には光速度は変化しません。と言うことは、空間自体は変化していないことを証明しています。

 また、物質がヒッグス場を移動すると、ヒッグス粒子が生じ物質に動き難さを与え質量が生じます。つまり、空間にはヒッグス場と言う特性があります。このヒッグス場の中を動くと物質は質量を与えられ、加速するとGが掛かるのです。

 つまり、空間自体は「何も無い空虚な入れ物」で、位置や大きさを考えることが出来ないものではありません。空間には「実体」があり、その位置や大きさを考えることが出来るのです。そして、この「空間の実体」が絶対座標です。

 sさん、言われる様に、私はしたことがありません。しかし、宇宙背景輻射はあらゆる方向から遣って来ます。それは、「空間自体」を同じ速度で伝わっています。ですから、これを基準とすると、「空間自体」の絶対位置を特定することが出来ます。その結果、地球は「宇宙背景輻射」に対して、約370km/sで運動していることが分かっています。
 この様に、空間自体には、光を一定速度で伝えると言う特性があります。つまり、空間には「実体」があります。

絶対静止の空間を加速移動するとGが掛かる

 sさん、加速運動する物体には、その加速度に応じた強さのGが掛かります。しかし、その加速度自体、何を基準にしているのでしょうか。宇宙の中で静止していると言えるものがないと、その物体は加速しているのか、等速直線運動をしているのか、又は静止しているのか全く分からない筈です。

 それなのに、加速運動する物体には、「あるもの」を静止とし、それを基準とした加速度に応じた強さのGが掛かります。その「あるもの」とは一体何でしょうか。

 私は、上記のとおりヒッグス場と言う特性を持った「空間の実体」であると考えます。物体は、ヒッグス場に対して運動すると質量が与えられ、加速するとGが掛かるのです。

ニュートンのバケツ

 sさん、ニュートンのバケツをご存知でしょう。バケツに水を入れ、ロープを付けて天井から吊るします。そして、回転させます。すると、バケツの中の水面は凹型になります。
 この宇宙は、このバケツと私だけになったとします。静止系がないと、バケツが回転しているのか、私がバケツの周りをくるくる回っているのか分からない筈です。それなのに、バケツの水面が凹型となればバケツが回転しており、凹型にならなければ、私がバケツの回りをくるくる回っていることが分かります。この様にニュートンのバケツは、静止系があることを証明しています。

 上記の様に、「ヒッグス粒子のプール」が静止系であり、バケツがそれに対して相対的に回転していれば水面が凹型となり、相対的に静止していれば水面は平坦なままとなると考えます。

 この様に、決して、空間は何もなくその位置を考えることの出来ないものではありません。「空間の実体」がり、それが「絶対空間」であり「絶対座標」です。