長く左右に伸び下に曲がった両手に錘をつけたやじろべえで遊んだことがある。指先にのせると上手にバランスを取り倒れることはない。やじろべえが倒れない理由は、右に傾くと左に起き上がる力が働き、前に傾くと後ろに起き上がる力が働くからである。
左右の錘αとβが図の様に傾いたとする。αとβには重力が掛かるが、左右の腕の長さは変化しないので、矢印の方へそれぞれ、白α・白βの方へ錘は移動しようとする(角度は双方同じθ移動したと考える)。すると、白α位置では腕の長さはaとなる。白βの位置では腕の長さはbとなる。a>bなので、αの方が重くなる。その為に左右の腕は平行になるまで移動し、そこでバランスを保つ。
やじろべえが前に傾くと、錘は後ろに傾く。そして、今度は前に振れる。その為にやじろべえは後ろに戻る動きをする。やじろべえには傾いた方向とは逆の方向へ起き上がる力が働く。