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☆正しい時間と空間及び光の速度の変換式☆

1.光速度は不変か?

 特殊相対性理論において、光速度を不変と仮定しています。しかし、現実には光の相対速度は不変ではありません。 ロケットの自動操縦に使うリングレーザージャイロ装置において、光の相対速度は(c-vcosθ)[m/s]と設定されています。
 「光速度不変の要請」とは、マックスウェルの方程式が移動する慣性系でも使える様に、 電磁波の相対速度は物質の移動に関わらず一定と考えて計算する思考方法です。

2.マックスウェルの方程式は、静止系と移動系を区別しない

 マックスウェルの方程式では、電荷を帯びた物質同士が静止して電磁波を交換し合っても、相対的位置関係を変えずに、 同じ方向へ同じ速度で移動しながら電磁波を交換し合っても、その間に生じる電磁力の強さは同じ値となります。
 電磁力の強さは、物質間の距離の2乗に反比例します。L[m]離れた物質同士が、速度v[m/s]で移動しながら電磁波を交換し合うと、 電磁波の往復距離は次の様になります。

3.高速移動と電磁力の変化

 電磁波の往復距離は、電磁波が進行方向に往復した場合2L/(1-v2/c2)[m]、 縦方向に往復した場合2L/√(1-v2/c2)[m]となります。
 従って、速度v[m/s]で移動すると、生じる電磁力の強さは変化し、おまけに方向によってもその強さは異なると思えます。

4.光速度を不変と解釈する

 実際には速度vで移動しても、物質間に生じる電磁力の強さに変化はありません。そこで、物質が速度v[m/s]で移動しても、 両者間を行き来する電磁波の相対速度は不変であり、常に2L/c秒の時間で電磁波は物質間を往復し、 生じる電磁力の強さは静止時と同じであると結論付ける必要がある様に思われます。

5.物質の収縮と電磁波の往復距離の不変性

 物質は速度vで移動すると、進行方向に(1-v2/c2)、縦方向に√(1-v2/c2)収縮します。
 物質を構成する粒子は、 お互いに接し合っている訳ではありません。その間には引力・斥力が働き、双方が釣り合い一定距離を保っています。 物質が高速運動をしても、引力・斥力の釣り合う往復距離は静止時と同じである為、往復距離が2L[m]となるまで、 粒子間の距離は収縮します。
 従って、電磁波の往復距離は、進行方向も縦方向も2Lとなります。光の絶対速度はc[m/s]なので、 どの方向に往復しても、電磁波が往復するのに要する時間は、静止時と同じ2L/c秒となるので、 生じる電磁力の強さは静止時と同値なのです。

6.光速度不変の要請

 ただ、一々電磁力の相対速度と物質の収縮率を求めて、生じる電磁力の強さを計算することは困難です。どうせ静止時と同じであるなら、 電磁力の相対速度は一定で、物質も収縮しないと仮定し、マックスウェルの方程式をそのまま使用して、計算した方が便利です。
 この思考方法が、「光速度不変の要請」です。

7.物質の収縮による空間の変化

 地球全体が、進行方向に(1-v2/c2)、縦方向に√(1-v2/c2)収縮します。すると空間はどの様に変化するでしょうか。
 地球を半径c[m]の球体の鏡と仮定します。その円の鏡はx2+y2=c2と表されます。中心から発した光は、鏡に反射して中心に戻ります。 その時間は静止時には2秒です。速度v[m/s]で移動すると、鏡は上記の通り収縮します。
 光が反射した点を結ぶと、 X2/c2+Y2/(c2-v2)=1の楕円となっていることが分かります。光は楕円の焦点から発し、楕円上の任意の1点で反射し、 もう1つの焦点に戻ります。この距離は楕円の公式より常に2c[m]で、往復に要する時間は2秒です。従って速度v[m/s]に関係なく、 光は同時に戻って来ます。

8.物質が収縮しても時間は変化しない

 v慣性系では、X2/c2+Y2/(c2-v2)=1の楕円が、全ての方向へ発した光を反射して同時に戻らせるので、円と定義されます。
 これは静止者には楕円と見えます。v慣性系では、空間は縦方向に√(1-v2/c2)圧縮されます。
 電磁波の往復時間は2秒であり静止時と同じなので、粒子が結合・離反する速度は変化せず、物質の反応速度は変わりません。 従って、物質の収縮による時間の変化はありません。

9.物質の収縮による第三変換

 以上の効果は
t'=t
x'=x
y'=y√(1-v2/c2)
z'=z√(1-v2/c2)
と表されます。これを第三変換と呼びます。

10.質量増加による第一変換

 物質は速度vキロメートル/秒で移動すると、1/√(1-v2/c2)倍重くなった様に振舞います。
 物質の変化は、 それを構成する基本粒子が移動し、結合離反を繰り返すことで進行します。粒子自体がこの様に動き難くなると、 物質の反応速度は√(1-v2/c2)倍と遅くなります。するとどうなるでしょうか。

 私の反応速度が√(1-v2/c2)倍となったとします。 私は√(1-v2/c2)の速さで動き思考し年を取る様になります。 他の人を見ると速く動き思考し年を取っています。 あたかも、他の人の1秒は私の√(1-v2/c2)秒になった様に感じます。
 これを、時間の主観的変化と呼びます。

 v慣性系の1秒が1/√(1-v2/c2)秒となると、その慣性系の観測者の1秒間に、 光はc/√(1-v2/c2)キロメートル進みます。
 従って、空間の定義が主観的に伸びることとなります。この時間及び空間の変化を表現すると
t'=t/√(1-v2/c2
x'=x/√(1-v2/c2
y'=y/√(1-v2/c2
z'=z/√(1-v2/c2
となります。これを第一変換と呼びます。

11.光の相対速度を表わす第二変換

 静止者から見た、移動する観測者と光の位置関係は
t'=t
x'=x-vt
y'=y
z'=z
c'=√(c2+v2-2cvcosθ) (第二余弦定理より)
と表されます。これを第二変換と呼びます。

12.CATBIRD変換

 第一変換から第三変換までを統合すると
t' = t/ √(1-v2/c2
(x-vt)/√(1-v2/c2
y'= y
z'= z
c'=(c-vcosθ)
となります。これをCATBIRD変換と呼びます。

13.光の相対速度c-vcosθ導出

 第二変換の時間及び空間(x,y,z,t)=イ(ctcosθ-vt,ctsinθ,0,t)は、第一変換と第三変換の時間と空間の変化により、 ロ((ctcosθ-vt)/ √(1-v2/c2),ctsinθ,0, t/√(1-v2/c2))と変換されます。
 これを、光の客観的相対速度√(c2+v2-2cvcosθ)[m/s]に代入すると、 v慣性系の観測者Aの光の主観的相対速度(c-vcosθ)[m/s]を導くことが出来ます。
 静止者から見た観測者と光との客観的相対速度は、√(c2+v2-2cvcosθ)[m/s]であり、 移動する観測者の見た光の主観的相対速度は(c-vcosθ)[m/s]と計れます。
 両者は矛盾するものではありません。 移動する観測者の時間及び空間の定義が変わった為に、光はその様に観測されるのです。

14.CATBIRD変換の証明

 高速移動に伴い、時空間が第三変換の通り変化していることは、光行差で証明されます。
 星を望遠鏡で見る場合、実際に星のある方向に望遠鏡を向けても、その星は見えません。望遠鏡自体が移動する為、 星からの光が筒にぶつかり、上手に通り抜けることができないからです。
 光を通り抜けさせる為には、 βだけ少し余分に地球の進行方向へ望遠鏡を傾けてやる必要があります。この角度βを光行差と言います。

 光行差は、ブラッドリーの式
sinβ=v/csinα
で表わされますが、これは時空間が
t'=t
x'=x
y'=y√(1-v2/c2)
z'=z√(1-v2/c2)
と変換されている時にのみ成立します。これは高速移動に伴う物質の収縮の効果を表した第三変換式と同一です。
 ブラッドリーの式からは、高速運動により、空間が縦方向へ√(1-v2/c2)収縮した様に観測されることが 分かります。第一変換では、空間が全ての方向に等しく変化する為、角度には影響を与えません。第二変換の光の相対速度も、 角度には影響しません。

15.静止系は存在するか

 静止系が発見出来ないと、光の相対速度と言っても、何に対しての相対速度か分かりません。相対速度と言う為には、 静止系における光の絶対速度が必要です。
 静止系が無いと仮定すると、物の運動は相対的なものとなります。 一方が動いていれば他方は静止している、他方が動いていれば一方は静止していると見ることが出来ます。
 特別な系は無いのですから、 全ての系において、光の速度は光速cでなくてはなりません。そうでなければ、全ての慣性系は平等ではなく、 差異があることとなります。
 静止系を見つけられないと、今までの説明は誤りであることになります。

16.加速度Gより静止系を見つける

 加速運動をしている物質にはGが掛ります。ここに、加速している物質αと静止している物質βがあります。
 物質αには、その加速度に応じたGが掛かっています。静止系がないとすると、αは静止しており、 βが加速運動をしていると見ることも出来ます。そう考えると、今までαに掛かっていたGは消え、今度はβにGが掛かるのでしょうか。

17.静止系は「超ひもの網」である

 見方を変えただけでは、Gは生じたり消えたりすることはありません。Gは「何か」との位置関係に応じてαに掛ります。
 宇宙に物質はα一つとなったと仮定します。それでも、αには加速運動をするとGが掛かります。α以外に物質はありません。 従って、その何かとは物質ではありません。
 物質は超ひもの振動です。物質の無い真空中にも、振動していない超ひもがあります。 従って、「何か」とは超ひも以外にはありません。

18.物質移動の仕組み

 物質の運動とは、超ひもの物質としての振動が、次から次へと隣の超ひもに伝わっている現象です。超ひも自体は動かず、 物質としての振動が伝わっているのを見て、物質が動いていると思うのです。
 従って、静止系とは動かない超ひもの集合体であることになります。

19.静止系の定義

 これで静止系を見つけることが出来ました。光の速度が観測者の移動速度v[m/s]により異なること自体、静止系の存在を示しています。
 光の速度は、慣性系により2c[m/s]から0[m/s]までと観測されます。cと観測される系が静止系だからです。

20.主観的時空間の変化

 以上の通り、高速移動に伴う時間と空間の変化は主観的なものです。
 物質の反応速度が変わった為に、 時間と空間が変化した様に思えるだけです。実際には、時間及び空間は変化しておらず、変化したのは物質の反応速度の方です。
 こう考えると、物質にはその移動速度に応じたそれぞれの時間経過のあることを、上手に説明することが出来ます。