宇宙の大きさ

 質問者さん、地球から観測可能な宇宙の大きさは、全ての方向に向かって465億光年です。つまり、観測可能な宇宙の大きさは直径930億光年の球体であることになります。これを体積に直すと、約3×1030立方メートルです。
 地球から観測出来る最も遠いところからやって来た光@は、現在の位置は465億光年彼方にある銀河からのものとされています。しかし、今宇宙が出来て137億年であり、465億光年先から137億光年では光は地球に届きません。
 宇宙はビッグバンの為に急速に膨張しており、@の光が放たれた時から1292倍の大きさとなっています。従って、これから逆算すれば、現在は465億光年はなれている銀河は、今地球に届いている光@を発したのは3600万光年の距離であったとされています。3600万光年しか離れていなかったが、宇宙が膨張しているので地球にその光@が届くのに137億年を要したのです。

 この様に、137億年−379,000年前(ビッグバンから379,000年後に宇宙の晴れ上がりが起こり、それ以降でないと光は地球に届かない)に、3600万光年離れた銀河から放たれた光@が現在地球に届いています。計算すると、その銀河は現在は地球から465億光年離れた位置に達していると計算されるので、観測可能は宇宙の半径は465億光年と言うことになるのです。

 しかし、これはあくまでも観測可能な宇宙の大きさを意味しており、実際にはもっと大きな宇宙を想定する説があります。マルチバース=多元宇宙理論がそれです。多数のビッグバンにより多数の宇宙が存在すると考えます。その宇宙同士は、距離が離れ過ぎている為に、物理的に干渉出来ないのでお互いに独立しています。私たちの居る宇宙はその内の一つに過ぎないと考えます。他の宇宙を観測し様にも、光速で伝わる因果関係で観測しても遠すぎて観測出来ません。その別の宇宙からは、遠すぎて何の因果関係も届きません。従って、その存在を知ることは出来ないが、存在している可能性は大いにあると考えます。
 質問者さん、宇宙はどこまで広がっているのでしょうか。残念ながら、人間には無限をイメージすることは出来ません。解明しても解明してもその外には何かありそうだとしか考えることは出来そうにありません。