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super_inflationさんの光速度不変の原理は偽である


T.super_inflationさんの考える「光速度不変の原理」

 光の速度はc[m/s]である。しかし、v慣性系では、時空間がローレンツ収縮し、1秒が√(1−v2/c2)秒となり、c[m]もc*√(1−v2/c2)[m]となる。
 これで、光の速度はc*√(1−v2/c2)[m]÷√(1−v2/c2)秒=c[m/s]と「光速度不変」となる。

 但し、何故時間と空間が「ローレンツ収縮」するのかは全く分からない。以上の様に、super_inflationさんは解説されました。

U.勘違いされた「光の相対速度」

 しかし、この「光速度不変」の考え方は誤りです。時速100[m]の電車を、時速50[m]の車に乗って追いかけます。この時、車の運転手Aが見た電車の相対速度は、右図のとおり時速50[m]です。決して、左図の様に時速100[m]ではありません。

V.正しい光の相対速度

 光の相対速度も同じです。0.8c[m/s]のロケットに乗って光と並走します。今、宇宙には光とロケットのみです。この宇宙には、静止していると言える1点はありません。この時、ロケットの搭乗員Aには、ロケットは静止していて、光はPQ進んだと考えます。何故なら、静止系がないので、ロケットが動いているのか静止しているのか分からないからです。また、真空中には何も無いので、点Oに印を付けることも出来ないからです。

 搭乗員Aは、PQ=0.2c[m]を進む光を見て、「光速度不変」と測定するのです。これが、正しい「光速度不変」の定義です。OPと進む光を見て、搭乗員Aはロケットの速度v[m/s]に関係なく光速度不変と測定するのは当たり前のことです。取り立てて「光速度不変」と言う必要はありません。

 最初の図に戻ります。super_inflationさんは、光の相対速度とは、OQと進む青の矢印の光の速度であり、それが不変であると言う様に勘違いしています。それは、光の絶対速度です。そして、相対性理論では、静止系がないので絶対速度は分からないと考えます。そう言う意味で、super_inflationさんの考える「光速度不変の原理」は、光の絶対速度が不変である理論であり、大間違いです。これは傑作でしたね。

 そうではなくて、光の相対速度とは、ロケットが静止しているとした時の、光がロケットから離れて行く速度のことです。つまり、ロケットから見てPQと進む光の速度が不変と観測されるのです。繰り返します。電車の乗客Aには、光は赤の矢印PQのとおり0.2c[m]進んだと観測します。それなのに、Aは赤の矢印の光をc[m/s]と観測するのです。

W.ローレンツ変換

 ローレンツ変換は下記のとおりです。
@x’=(x−vt)/√(1−v2/c2
Ay’= y
Bz’= z
Ct’= (t−vx/c2) / √(1−v2/c2)
 光をP(x,y,z)=(ct,0,0)とします。この時、0.8c[m/s]で進むロケットから見た光の進んだ距離は、@より
光の進んだ距離=(x−vt)/√(1−v2/c2)=(ct−0.8ct)/√(1−0.64c2/c2)=0.2ct/0.6=ct/3[m]
となります。また、ロケットから見た光の進んだ時間はCより
光の進んだ時間= (t−vx/c2) / √(1−v2/c2)=(t−0.8c*ct/c2)/√(1−0.64c2/c2)=0.2t/0.6=t/3秒
となります。従って、
ロケットから見た光の相対速度=光の進んだ距離÷光の進んだ時間=ct/3[m]÷t/3秒=c[m/s]
と「光速度不変」となるのです。

X.super_inflationさんが信仰する変換式

 時間と空間自体がローレンツ収縮するのであれば、時間と空間の変換式は
x'=x*√(1−v2/c2)
y'=y
z'=z
t'=t*√(1−v2/c2)
ですか。これではローレンツ変換とは異なります。super_inflationさん、異なる理由をご教授下さい。それとも「wakarimasenn」ですか。
 また、super_inflationさん時間と空間が変化する仕組みを一度でもお考えになって下さい。そうすれば、「時間と空間が変化する仕組み」は説明することが出来ないことが分かります。ただ、そう信じていただけであることが理解出来ます。それは、神の存在を証明出来ないけれども、神を信じると言うことと同じです。科学ではなく信仰です。

Y.時間と空間の座標が変化する仕組み

 確かに、高速で移動すると時間と空間の座標は変化します。そして時間と空間の座標は、光速度が一定となる様に連動して変化するのです。その仕組みを以下で解説します。
高速で移動すると、物質は動き難くなります。相対性理論では、v[m/s]で移動する物質は、静止時に比べて√(1−v2/c2)倍しか動けないと考えます。そして、カウフマンにより、その事実は証明されました。

 つまり、v[m/s]で移動する時計は、静止時に比べて√(1−v2/c2)倍しか動けないので、1秒間に√(1−v2/c2)秒を刻みます。従って、相対性理論では、時間の座標の変換式は@t’=t*√(1−v2/c2)としています。

 また、高速で移動すると、原子核を回っている電子が動き難くなります。その為に、電子の回転速度が落ち遠心力が弱まります。すると、電子は原子核からの電磁力に引かれ原子は収縮します。この仕組みにより、v[m/s]で移動する物質は、進行方向に√(1−v2/c2)倍「ローレンツ収縮」します。

 v慣性系では、定規が√(1−v2/c2)倍にローレンツ収縮するので、距離は1/√(1−v2/c2)倍長く測定されます。その間、観測者自身がvt[m]移動しているので、その分距離は短く測定されます。上下左右方向には変化はありません。
この仕組みにより、「ローレンツ変換」では、空間の座標の変換式を
x’=(x−vt)/√(1−v2/c2)
y’=y
z’=z
としています。
 時間と空間の座標がこの様に変化すれば、往復で測定すると「光速度は不変」となります。また、強い重力が時計に掛かった時も、時計の部品は動き難くなり同様の現象が起こります。

 地上にc[m]離れた合わせ鏡ABがあります。静止時には光はAB間を2秒で往復します。鏡ABがv[m/s]で並走しながら光を反射し合うと、光速度は幾らと測定されるでしょうか。

 光がAB間を往復する距離は、ABが進行方向(横方向)に並んでいる場合、2c/(1−v2/c2)[m]です。ABが上下左右方向(縦方向)に並んでいる場合、2c/√(1−v2/c2)[m]です。しかし、v[m/s]で移動する地球自体が横に√(1−v2/c2)倍ローレンツ収縮するので、横方向の光の往復距離は、縦方向と同じ2c/√(1−v2/c2)[m]となります。従って、光の往復に要する時間は、縦も横も2/√(1−v2/c2)秒です。

 一方、v[m/s]で移動する時計は遅れ、2/√(1−v2/c2)秒間に2秒を刻みます。地上の定規もローレンツ収縮するので、c*√(1−v2/c2)[m]に収縮したAB間をc[m]と測定します。即ち、v慣性系では、この遅れた時計と収縮した定規を使うと、光は2c[m]を2秒で往復したと測定されます。従って、光の相対速度は、2c[m]÷2秒=c[m/s]と光速度不変となるのです。

 しかし、決して時間や空間そのものが変化している訳ではありません。高速移動する物質が動き難くなり、かつ収縮するので、座標が変化した様に見えるだけです。そして、光速度が不変になる様に時間と空間の座標が変化するのです。決して、時間と空間そのものが変化する訳ではありません。



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