• CATBIRD日記 (物理・数学・歴史・哲学・宗教の未解決問題を扱ってます)
  • 相対性理論と量子論の統合

    相対論と量子論の表現方法

     現象は、この時間にこれだけの距離をものが移動したと表わされます。量子論では、現象を「超ひも」の振動で表現します。物質やエネルギーの変化を、「超ひも」を使って表わします。一方、相対論では、時間と空間を変化させ、現象を説明しようとします。

     例えば、光を追いかけると、光の速度は遅く観測される筈です。しかし、高速で移動すると、時間の経過が遅くなり光の速度はCq/秒で一定であるとします。また、高速で移動すると、進行方向へ空間が伸びるので、幾ら速度を上げても、光速を超えることはないとします。移動する物質にとっての時間や空間のみが変化し、他の物質にとっての時間や空間には影響を与えないと考えます。

    時間と空間の主観的変化

     しかし、高速移動や重力による時間と空間の変化は、主観的なものです。
     物質の移動は、「超ひもの網」の上を物質波が伝わる現象と説明されます。そして、超ひもの振動は光速で伝わります。ですから、何ものも光速を越えることが出来ません。従って、物質の移動速度が光速に近づく程、幾らエネルギーを与えても物質は少ししか動かなくなります。物質を構成する粒子が、結合や離反を繰り返すことで、その物質は変化して行き時を刻みます。高速で移動すると、その物質を構成する粒子が動き難くなり、物質変化の速度は遅くなります。高速で移動する私は、ゆっくりと思考し行動します。静止している人を見ると、大変速く思考し行動して見えます。あたかも、静止している人に流れている時間が、速く経過している様に思えます。しかし、実際には、両者に流れる時間の経過は同じであり、両者の物質の変化の速度が異なるだけです。

     また、高速で移動する私にとっての1秒間は、実際の数秒になります。その間に光は30万q以上進みます。しかし、私は私の1秒である数秒間に光の進んだ距離を、30万qと定義します。例えば、太陽から地球まで光が到達するのに6分掛かります。地球が今より高速で公転し、私がゆっくりと反応する様になり、私が1秒と考える時の間隔は、実際の6分になったとします。太陽からの光は、1秒で地球に届くようになりました。その時私は、太陽と地球の距離は、30万qに縮んだと考えるでしょう。

     しかし、光や物質を伝える空間の実体である、「超ひもの網」の大きさは変化していません。その大きさの定義が、主観的に変わっただけです。重力により、物質を構成する粒子の重さが増え動き難くなった場合にも、同様の主観的変化が起こります。

    統合方法

     これで、物質にはその移動速度や重力の強さに応じた時間の経過や空間の定義のあることが、上手に説明されました。高速で移動しながら現象を観測する場合、観測している私の1秒や1qが、実際の1秒や1qではなくなっています。ですから、観測結果を、実際の1秒や1qに直して表現しなければならないのです。この様に考えると、量子論と相対論とは矛盾無く統合されます。

     時間や空間そのものが変化すると考えると、時間や空間は直感であり他のものでは表わすことが出来なくなります。ただ変化するとしか言えません。その変化を「超ひも」の振動で表現することは出来ません。従って、量子論と相対論とを統合することが出来ないのです。