TopPage思考の迷宮 「kothimaro Aruki」の研究室へ戻る

真空の相転移とは何がどうなることなのか

T.宇宙の始まり

光

 宇宙の始まりは、物質と反物質が対生成され接触したため対消滅し、膨大なエネルギーが放出され、大爆発を起こしました。

 真空に強い光(γ線)を入射すると、電子(物質)と陽電子(反物質)が対生成します。これは、何故でしょうか。
 超ひも理論では、物質も光も「超ひも」の振動として表されます。つまり「超ひも」が物質や光として振動するとそれは、物質や光と見えます。振動を止めると真空と見えます。
 つまり、真空中には振動していない「超ひも」があるのです。ですから、強い光の振動を振動していない「超ひも」に与えると、物質として振動を始め、電子と陽電子が対生成します。

 故に「宇宙の創生」では、真空に強い光が入射し、物質と反物質が対生成されたのです。そして、物質と反物質が衝突して対消滅しエネルギーに変換され「ビッグバン」と言う大爆発を起こしたのです。現在も、宇宙は膨張を続けています。

 では、光はどこから来たのでしょうか。それは「真空の相転移」の際放出された光であると考えられています。

U.宇宙のエネルギー低下に伴う相転移

飛び回る超ひも

 「真空の相転移」について説明します。

 宇宙開びゃくの瞬間、宇宙は非常にエネルギーの高い状態にあり、個々の「超ひも」は自由に空間を動き回っていました。
 真の真空ではないので、この状態を「偽の真空」と表現します。つまり、これは「偽の真空」が揺らいでいる状態です。

 しかし、宇宙のエネルギーが低下し、「超ひも」は相転移を起こしました。相転移とは、水蒸気が冷えて氷となる様な現象を言います。

 水蒸気として自由に動き回っていた水の分子は、冷えて相転移を起こし氷の分子として固定され、もはや自由には動き回ることが出来なくなります。

V.超ひもの網の形成

超ひもの振動

 ビッグバンの初期には、「超ひも」は光速を超えて自由に移動していました。しかし、宇宙のエネルギーの低下に伴い、宇宙は相転移を起こし、「超ひも」は固定され網状に繋がったと考えます。

 そして、その「超ひもの網」の上を、物質や光及び重力・電磁力・強い力・弱い力の4つの力は、振動として伝わると考えます。つまり、物質が移動して見える現象は、実は超ひもの物質としての振動が、次々と隣の超ひもに伝わる現象であると思います。

 そして、「超ひも」の振動自体が光速で伝わるので、何ものも光速以上で伝わることは出来ないのです。

自発的対称性の破れ

真空の相転移

 この様に、真空中に振動していない超ひもがあります。「超ひもの網」が形成される以前は、振動していない超ひもが、バラバラに飛び回っている対称性の高い状態でした。

 「超ひもの網」が形成された後は、超ひもは中心軸にキチンと並んで網状に結び付き対称性の低い状態となりました。相転移とは、対称性の高い状態から低い状態に転移することを言います。
 真空が対称性の高い状態から低い状態に転移したので、これを「真空の相転移」と言います。

 宇宙のエネルギーが低下し、一本の超ひもが中心軸を決めると、他の超ひもはそれにならって次々と規則正しく並び網状に結び付きます。これを「自発的対称性の破れ」と言います。

真空の相転移によるエネルギーの放出

 気温が低下し、水蒸気が氷の結晶となることを「相転移」と言います。この際、激しく動き回っていた水の分子が、規則正しく整列し束縛され動きが少なくなります。その為、「相転移」の際には、余分な運動エネルギーを熱等として系外へ放出します。ただし、熱以外にも光や電気の形を取ることもあります。

 「真空の相転移」により、超ひもは網状に束縛され動けなくなります。そして、余分なエネルギーが光として放出され、その光により物質と反物質が対生成されたのです。