TopPage思考の迷宮 「kothimaro Aruki」の研究室へ戻る

静止系は必要である

 光速に近づく程、粒子を加速し難くなることは、加速器の実験で実証済みです。
 粒子は静止していて、加速器の方が亜光速で移動していると考えると、粒子はまだ幾らでも加速出来るのでしょうか。
 粒子は、何かに対して亜光速で移動しているのです。だから、それ以上加速し難くなるのです。その何かが基準です。

 本当に、@加速器で一粒の粒子を亜光速まで加速するのと、Aその一粒以外の宇宙全ての物質を反対方向に亜光速まで加速するのと同じでしょうか。
 静止系がなければ、@と考えることも出来るし、Aと考えることも出来る筈です。しかし、@とAでは必要なエネルギー量が全く異なることは、小学生にでも分かります。
 何かを基準とすると、一粒の粒子は亜光速で移動しており、加速器は静止していることが分かるのです。

 加速する車の中で「この車は静止している」と強く念じると、今まで体に掛っていたGは消えるのでしょうか。
 そんなことはありません。Gは、静止と定義される何かを基準とした加速度の大きさに応じて体に掛ります。
 その何かが基準です。

 バケツに水を入れて、紐を付け天井に吊るして回して見て下さい。水面は凹凸になります。
 では「このバケツは静止している」と強く念じると水面は平になりるのでしょうか。
 そんなことはありません。水面の凹凸は、静止と定義される何かを基準としたバケツの回転速度の速さに応じた高さで生じます。
 その何かが基準です。その何かが「静止系」です。
 これで、「静止系」が必要であることが分かりました。