★第一部光速度
近日点の移動
マックスゥエル
マイケルソンとモーレー
光行差
c-vcosθ
物質収縮
自然哲学
物質変化
静止系
光速度不変の要請
逆変換
レーザー
速度の加法則
横ドップラー
時空間の変化
ローレンツ収縮
リングレーザージャイロ
同時性の相対性
ウラシマ効果
物質波
リングレーザージャイロ装置で光速度は不変でないことが分る
1.装置の仕組み
光ファイバーの輪の中を、青い光は左回りに、赤い光は右回りに移動しています。装置自体が右へOからPへ回転移動した状態を考えます。
観測者Aは、OからPへ移動します。Oを同時に出発した青い光と赤い光は、Pの位置で観測者Aに出会います。青い光は左回りにO→P進みます。
赤い光は右回りにO→O→P進みます。
青い光と赤い光が、Pに到達する時間の差を測定することにより、
リングレーザージャイロ装置自体が、どれだけ回転運動をしたのか計算することが出来ます。これにより、
ロケットは一定方向へ軌道修正しながら進むことが出来るのです。
この装置では、光の相対速度は(c-vcosθ)[m/s]として、装置の回転を計算しています。
つまり、O→Pの運動をv[m/s]とすると、進行方向へはcosθ=1、逆方向へはcosθ=-1なので、
赤い光の相対速度は(c-v)[m/s]、青い光の相対速度は(c+v)[m/s]と計算されます。
双方の差は2v[m/s]なので、v[m/s]分逆方向へ回転すると、ロケットは真っ直ぐに進むことが出来ます。
装置が、縦方向へ回転した時cosθ=v/cである為、赤い光の相対速度=青い光の相対速度=(c-v2/c)=(c2-v2)/c[m/s]となります。
2.光の相対速度
客観的な光の相対速度は、√(c2+v2-2cvcosθ)[m/s]なので、装置がOからPへ回転移動した場合、赤い光の相対速度=(c-v)[m/s]、
青い光の相対速度=(c+v) [m/s]です。
縦方向へ回転した時、赤い光の相対速度=青い光の相対速度
=√(c2-v2)[m/s]となります。√(c2+v2-2cvcosθ)[m/s]の光は、v慣性系の時間と空間が変換される為、
実際には(c-vcosθ)[m/s]と測定されます。
3.時間と空間の変換
v慣性系の時間と空間は、第一第三統合式の通り
t' = t/ √(1-v2/c2)
x' = x/ √(1-v2/c2)
y'= y
z'= z
と変換されます。この場合、回転運動はXY軸方向に平等な運動であるので、光ファイバーの形は円であることに変わりありません。
物質は横方向へ(1-v2/c2)収縮するので、円周が(1-v2/c2)に収縮した円となります(回転運動に限定して説明する)。
4.光速度が不変であれば回転は計測出来ない
光は、「光を一定速度で伝える実体」の上を伝わっています。「光速度不変の原理」の通りであるとすると、
OからPに速度v[m/s]で移動する観測者Aには、青い光と赤い光は共にc[m/s]と測定されます。
輪になった光ファイバーの全ての位置で観測しても、同様な結果となります。それは、装置が静止している状態と同じであり、
青い光と赤い光は同時にPに到達することとなります。それでは、装置自体の回転運動を計算することは出来ません。
高速回転により装置が収縮しても、光ファイバーの輪は円であることに変わりは無く、青い光と赤い光の走るコースは同一です。
青い光と赤い光は同時にPに到達することは出来ません。幾ら時間と空間を変化させても、
同一に到達していないものを同一にすることは出来ません。この様に、この宇宙では、光速度は不変ではありません。