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プランク粒子とプランク密度

T.プランク粒子

 プランク粒子は、プランク質量mpを持つ粒子です。そして、プランク質量mp=√(hバーc/G)です。したがって、@プランク粒子の静止エネルギーE=mpc2=√(hバーc/G)×c2=√(hバーc5/G)=プランクエネルギーEpです。

 プランク粒子の波長を「コンプトン波長」より求めます。
∴プランク粒子の波長l=h/mp*c=2πhバー/mp*c=2πhバー÷√(hバーc/G)÷c=2π√(hバーG/c3)=2π×プランク長lp
です。

 では、プランク粒子の波が伝わる「コースの形」を説明します。
 空間は「カラビ・ヤウ空間」です。「カラビ・ヤウ空間」とは、「超対称性」を保ったまま、9次元の空間の内6次元の空間がコンパクト化したものです。

 残った空間の3つの次元には、それぞれコンパクト化した2つの次元が付いています。つまりどの方向を見ても、無限に続く1次元と、コンパクト化した2つ次元があります。したがって、この空間は「超対称性」を保っています。

 そして、9次元(時間を加えると10次元になる)の超ひもは、宇宙のエネルギー低下に伴い相転移し、お互いに結び付き、「立体Dブレーン」を形成しました。
 物質波は、「立体Dブレーン」中を真っ直ぐ伝わります。しかし、「カラビ・ヤウ空間」は無限に広がる1次元にコンパクト化した2次元が付いた「ストロー状」です。物質波はこのストローの内面を真っ直ぐに伝わり「らせん」になります。
 このらせんを描いて進む物質波を「ヒッグス粒子」が止めると、それは円周上を回ります。

プランク粒子  そして上記のとおり、プランク粒子の波長は2πlpなので、図1のとおり半径プランク長lpの円周上を光速度cで伝わります。また
プランク時間tpで振動が伝わる距離=c×tp=(lp/tp)×tp=lp=プランク長
です。
 したがって
プランク粒子の角周波数ω=1[rad]÷プランク時間tp=1/tp=1÷√(hバーG/c5)=√(c5/hバーG)=プランク角周波数ωp
です。
∴プランク粒子の静止エネルギーE=hバー×ωp= hバー×√(c5/hバーG)=√(hバーc5/G)=プランクエネルギーEp
と@「E=mc2」で計算した値になります。

U.プランク密度

プランク密度  次に移ります。プランク密度は図2のとおり、プランク体積(1辺がプランク長lpの立方体)の重さがプランク質量mpの状態です。ですから
プランク密度=プランク質量mp÷プランク長lp3=√(hバーc/G)÷√(hバーG/c3)3=c5/hバーG2=ρp
です。

 宇宙が開闢しプランク時間tp経過した時、宇宙の密度はこのプランク密度ρpでした。これより高密度は、既知の物理法則で記述できません。
 プランク密度は、「プランク粒子間の万有引力=プランク力Fp=プランク粒子が移動しようとする力」の状態です。
 ※2つのプランク粒子がプランク距離lpまで接近した時の万有引力F=Gmp2/lp2=G×√(hバーc/G)2÷√(hバーG/c3)2=c4/G=プランク力Fp
 ※プランク粒子の移動力Fp=プランク質量mp×プランク加速度ap(=c/tp)=√(hバーc/G)×c÷√(hバーG/c5)=c4/G=プランク力Fp

 ですから、「プランク密度」の宇宙は膨張できます。しかしこれより高密度は、既知の物理法則を使うと「プランク粒子間の万有引力>プランク力Fp=プランク粒子が移動しようとする力」となります。これではプランク粒子同士が離れられず、宇宙は膨張できません。

 しかし、プランク密度より高密度がないと言うことではありません。既知の物理法則では記述できないだけです。「万物の理論」が完成すれば、プランク密度よりも高い状態を記述できるでしょう。