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プランク電荷の意味と求め方

T.プランク電荷とは

プランク電荷とは  このホームページでは、「プランク電荷」の意味とその求め方を詳説します。
 プランク電荷qp=√(hバーc4ε0)=e/√(α)=1.875545×10-18[C])です。

 ※c =真空中の光速度=2.99792458×108[m/s] 、hバー=ディラック定数=1.054364×10-34[Js]、ε0=真空の誘電率=1/ c2μ0=8.854182×10-12[Fm-1]、μ0=真空の透磁率=4π×10-7[Hm-1]=1.256637×10-6[Hm-1],e=電子素量=1.602176×10-19[C]、α=微細構造定数=e2/(4πε0hバーc)=7.297352×10-3

U.超ひもの振動回数と質量及びエネルギーとの関係

超ひもの振動とエネルギー  先ず、「超ひも理論」から説明します。
 物質も光も、重力や電磁力を生じさせるケージ粒子であるグラビトンや電磁波も、全て1本の「超ひも」の振動として表されます。
 そして1本の「超ひも」の振動数が増えるに従い、エネルギーが高く質量は重くなります。そして
1個の粒子(1本の超ひも)の静止エネルギーE= hバーν[J]  hバー=ディラック定数 ν=1秒間の振動回数[Hz]
です。

 時間の最小単位は、プランク時間tp=5.39116×10-44[s]です。ですから、プランク時間tpに1回の振動が最も多くなります。それは、1秒÷tp秒=1/tp[Hz]です。したがって
最多振動する1本の超ひもの静止エネルギーE= hバーν[J]=hバー/tp[J]= 1.054364×10-34[Js]÷5.39116×10-44[s]= 1.956150×109[J]=プランクエネルギーEp
です。

 これを質量に直します。「E=mc2」→「m=E/c2」なので
最も重い1本の超ひもの質量mp=Ep/c2=1.956150×109[J] ÷(2.99792458×108[m/s])2= 2.17647×10-8 [s]=プランク質量mp
です。

V.万有引力とクーロン力の比率を表わす微細構造定数α

万有引力定数G  距離の最小単位はプランク距離lp=1.616229×10-35[m] です。そして、万有引力定数G=6.67408×10-11[m3s-1s-1]です。故に
プランク距離lp[m]に近づいたプランク質量mp同士間の万有引力Fg=Gmpmp/lp2=6.67408×10-11[m3s-1s-1]×(2.17647×10-8 [s])2÷(1.616229×10-35[m])2=1.21027×1044[N]=プランク力Fp
です。

 また「力=質量×加速度」なので
プランク力=1.21027×1044[N]=プランク質量mp×最大加速度c/tp=2.17647×10-8 [s]×2.99792458×108[m/s]÷5.39116×10-44[s]= 1.21027×1044[N]
です。c/tpは、プランク時間tpで光速cに達する加速度です。これを「kothimaro加速度(ak)」と呼びます。これは、2つの粒子間に働く最大加速度を表します。したがって
万有引力Fg=プランク質量mp×kothimaro加速度c/tp= Gmpmp/lp2→c/tp= Gmp/lp2
となり、プランク質量mpにプランク距離まで近づくと、物質はkothimaro加速度c/tpで落下することが分かります。

微細構造定数α  この様に、プランク質量mp同士がプランク距離lpまで近づくとプランク力Fp=1.21027×1044[N]で引き合います。
 では、1粒の電子と陽子がプランク距離lpまで近づくと、どれ位の力で引き合うでしょうか。クーロンの法則より
クーロン力F=1/(4πε0)×(q1×q2)/r2=c2×10-7×(e[C])2÷lp2=(2.99792458×108)2×10-7×(1.602176×10-19[C])2÷(1.616229×10-35[m])2=8.834450×1041[N]
です。これを「kothimaroクーロン力」と呼びます(2016/04/23AM9:01)。

kothimaroクーロン力÷プランク力=8.834450×1041[N]÷1.21027×1044[N]= 7.297352×10-3=微細構造定数α=1/137.0091
です。つまり「微細構造定数α」は、プランク距離lp に近づいた1粒の電子と陽子が引き合うクーロン力は、プランク距離lpに近づいたプランク質量mp同士が引き合う万有引力の1/137であることを表しています。

W.プランク単位系

 そして、プランク距離lpに近づいたプランク質量mp同士間に働く万有引力は
万有引力Fg=Fp=mp×c/tp= Gmpmp/lp2
でした。
 自然単位系では、プランク距離lp、プランク時間tp、プランク質量mpを1単位とします。つまり、1[lp]、1[tp]、1[mp]が単位となります。従って、光速度c=1[lp]/1[tp]=1/1=1[lp/tp]となります。故に
万有引力Fg=Fp=mp×c/tp= Gmpmp/lp2=1[mp]×1[lp/tp]÷1[tp]=G×(1[mp])2÷(1[lp])2、G=1→万有引力Fg=m1[mp] m2[mp]/r2[lp]
となり、スッキリします。

X.クーロンの法則とプランク電荷

プランク電荷間のクーロン力

 一方、クーロンの法則は
クーロン力F=1/(4πε0)×(q1×q2)/r2
でした。
 万有引力もクーロン力も、距離の2乗に反比例し質量の積と電荷の積に比例します。そして、プランク距離lp離れたプランク質量mp間に働く万有引力Fgの7.297352×10-3倍(微細構造定数α倍)の力で、プランク距離lp離れた1粒の電子と陽子は引き合います。ですから
プランク距離lp離れた1粒の電子や陽子の持つ電荷(電子素量e=1.602176×10-19[C])の1/√(α)倍の電荷間に働く力F=プランク力×α×{1/√(α)}2=プランク力
となります。

 したがって、プランク電荷qp=e/√(α)を電荷の単位とすれば、クーロン力は万有引力と同じ方程式で表わせます。
クーロン力F=万有引力Fg=mp×c/tp= Gmpmp/lp2= G {e/√(α)}{ e/√(α)}/lp2
です。

 ここでも、プランク距離lp、プランク質量mp、プランク電荷qpを1単位とします。つまり、1[lp]、1[mp]、1[qp]が単位となります。故に
クーロン力F=mp×c/tp= G {e/√(α)}{ e/√(α)}/lp2=1[mp]×1[lp/tp]÷1[tp]=G×(1[qp])2÷(1[lp])2、G=1
となり、定数Gが1となりスッキリします。故に、プランク電荷qpを単位にすると
クーロン力F=G×(q1[ qp]×q2[ qp])/r2[lp]= (q1[ qp]×q2[ qp])/r2[lp]
と表わせます。

Y.まとめ

 ここでまを整理しておきます。
プランク距離lpに近づいたプランク質量mp同士は、プランク力Fpで引き合います。また、プランク距離に近づいた電子素量e同士は、プランク力Fp×微細構造定数α=αFp[N]で引き合います。ですから、プランク距離に近づいた電子素量e×1/√(α)の電荷(プランク電荷)同士は、プランク力Fpで引き合います。
 故に
プランク力Fp=mp×c/tp= G{e/√(α)}2/lp2
G=lp3/(mptp2)、プランク電荷e/√(α)=プランク質量mp=√(hバーc/G)なので
プランク力Fp=mp×c/tp = G(mp)2/lp2=G×{√(hバーc/G)}2/lp2= hバーc/lp2= hバー/tp×lp= (hバー/c2tp)×(c2/lp)=mp×c/tp
 このとおり、左辺=右辺となるのでこの方程式が成立することが分かります。

 また
クーロン力Fp=mp×c/tp=1/(4πε0)×(qp)2/lp2
qp=√(hバーc4πε0)なので
クーロン力Fp=mp×c/tp=1/(4πε0)×{√(hバーc4πε0)}2/lp2=1/(4πε0)×(hバーc4πε0/lp2=hバーc/ lp2= hバー/tp×lp= (hバー/c2tp)×(c2/lp)=mp×c/tp
 このとおり、左辺=右辺となるのでこの方程式が成立することが分かります。

 【結論】プランク電荷qpとは、プランク質量が有する万有引力と等価のクーロン力を持つ量の電荷です。