光は障害物があると、それを回り込む様に進む。これを回折現象と言う。物体αがあり光がその角Pに来た時、光はQ方向へ回り込む。光が光子と言う粒子が真空中を進むのであれば、この回折現象は説明出来ない。光子はS→Pと進んでも、そのまま真っ直ぐに進むからである。何故、光は回折するのであろうか。Oの位置には、光が回折するどの様な仕組みが在るのであろうか。
水の波は、物を回り込む様に進む。Oで発生した波は、同心円状に広がり、物体αに到達する。αの角Pで波はQ側に同心円状に広がる。角Qに到達すると、波はR側に広がる。角Rに到達すると、今度はS側に広がる。この様に波は障害物を回り込んで広がる性質がある。これを波の回折現象と言う。この回折は、水の波・音波に見られる。
しかし、一口に波と言っても、水の波・音波では、波の生じる仕組みは異なる。何故、波は回折運動をするのか、波の種類毎に考察して行く。
水の波は、重力により発生する。従って、動きは上下運動である。物体αが水に落ちる。すると、OP部分の海水は、αに押されて周りに移動する。周りには既に海水があるので、αが落下した周辺の海水はQRの様に盛り上がる。
水の波は上下運動である。しかし、音は空気の前後運動である。音波は重力は関係しない。太鼓をバチで叩くと、太鼓の皮が前方へ押される。そうすると、前の空気が圧縮される。圧縮された空気は、元に戻ろうとして全ての方向へ膨張する。
ギターの弦の振動は、弦の弾性により生じる。弦のPの部分を弾く。この行為は、弦をOまで引っ張り離すことである。弦はOまで伸びる。離されると、弦は弾性により元に戻ろうとする。弦はPまで戻るが勢いが付いているので慣性により、更にQ方向へ向かう。弦が次第に伸びると、元に戻ろうとする力が段々強くなってくる。弦はQの位置で止まり、今度は逆方向であるO方向へ向かう。これを繰り返して、ギターの弦は振動する。この場合、振動は弦の方向にしか伝わらないので、回折現象は問題とはならない。
光も回折する。若し光が光子と言う粒子が空間を進んでいるだけであるなら、回折する理由がない。
光子がOからスリットを通り抜けて、物体αの角Pに到達した。この光子はそのままQ方向へ進むはずであり、R方向へ曲がる理由がない。
光が物体αの角Pに来た時、O部分には弾性を持った何かが存在しており、それが緊張した状態でなくてはならない。それが元に戻ると勢いが付き通常よりも逆の緊張となる()。その反動で、今度は周りが緊張される。従って、光は四方八方へ広がる。P→Q方向へも伝わる。
弾性を持った光を伝える媒体であるエーテルの存在は否定された。しかし、それで光を伝える媒体の存在自体が否定された訳ではない。
光も物質も、超ひもの振動である。光や物質として振動する超ひもは、光や物質として観測され、振動していない超ひもは真空として観測される。Oの部分には超ひもが存在している。光がOに到達した時、Oの部分の超ひもは緊張する。それがはじける様に四方八方のの超ひもに伝わる。そうして光はP→Q方向へ回折する。
エーテルに替えて超ひもを、光の媒体として考えるべきである。光子では光の回折現象は説明出来ない。