最近、仕事で失敗をして、一人になった時泣いたことがある。子供の頃はよく泣いたが、大人になってからは、余り泣いた記憶は無い。人間以外の動物は、悲しそうな表情をすることはあるが、泣いているのは見たことがない。人間は何故泣くのであろうか。
人は、悲しい時辛い時だけでなく、嬉しい時にも感極まって泣くことがある。人間の感情には喜怒哀楽があるが、怒った時以外は全て、激しい感情が沸き起こると泣くことがある。ここに、ヒントがありそうである。
感情とは、人を行動に駆り立てる心的動因である。しかし、その感情が必要以上に沸き起こると、ある程度ガス抜きをして適量にしなければならない。必要以上に強く長く行動すると、現実世界では失敗する可能性がある。適量な感情であれば、適切な行動が取れ成功する。
泣く事は、感情を適量に減量する為に、感情の一部を泣くエネルギーに変えて発散しているのである。泣いた後は、返って気持ちが良くなる。また、一からやり直そうと言う気持ちになる。
怒りの場合にガス抜きをすることは危険である。敵や野獣に襲われた時、沸き起こった怒りの感情全てをぶつけて戦わないと、死の危険がある。怒った時だけは泣くことはない。怒りは忍耐力のみによりコントロールされる。他の感情は、泣いて適量化した上で、忍耐力によりコントロールされている。