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マイナスのエネルギーは何処へ行ったのか

T.宇宙の始まり

 宇宙が始まる前は、何も振動するものが無いエネルギー0の状態でした。もしエネルギーが有ればそれ以前があるので、それは始まりでないからです。

 そして、我々の宇宙にはプラスのエネルギーが存在します。ですから、宇宙が始まりプラスのエネルギーが生じた時、同時にマイナスのエネルギーが生じていなければなりません。「エネルギー0=+エネルギー−エネルギー」です。

 また、我々の宇宙にマイナスのエネルギーはありません。では、マイナスのエネルギーは何処に行ったのでしょうか。

U.マイナスのエネルギーが存在し得るケース

運動エネルギーE=(1/2)mv2 です。m=質量で単位は[s]です。v=速度で単位は[m/秒]です。ですから、C質量mがマイナスのケース、D距離[m]が虚数のケース、E時間[s]が虚数のケースの何れかで、マイナスの運動エネルギーは存在します。

 もし質量mがマイナスなら、虚数空間にマイナスのエネルギーは無いことになります。そして、我々のD実数空間にマイナスのエネルギーがあることになります。しかし、我々の宇宙にマイナスのエネルギーは発見されていません。そして、虚数空間にもないとなると、マイナスのエネルギーがなくなってしまい矛盾します。ですから、質量mはマイナスではありません。

 では、虚数時間にマイナスのエネルギーがあるのでしょうか。ただ、虚数の時間と実数の時間に同じ値はなく、双方に同時はありません。ですから、宇宙の始まりにおいて同時に生じたプラスのエネルギーは実数時間に、マイナスエネルギーは虚数時間に行くことは出来ません。

 では、残された距離が虚数である虚数空間を検証します。
運動エネルギーE=(1/2)m(vi)2=-(1/2)mv2=マイナスのエネルギー
静止エネルギーE=m(ci)2=-mc2=マイナスのエネルギー
です。
 今度はm[s]の質量を持つ物体Aに、vi[m/s2]の加速度を生じさせる力がその力の方向に物体をvi/2[m]動かす仕事をした時の物体Aの運動エネルギーEを求めます。
物体Aの運動エネルギーE=質量m × 加速度a × 距離l=m*a*l=m*×vi[m/s2]×vi/2[m]=-(1/2)mv2
です。つまり、虚数空間にある物体Aは、仕事を受けるとマイナスの運動エネルギーを持ちます。

この時の物体Aの速度= vi[m/s2]×1[s]=vi[m/s]なので
物体Aの運動エネルギーE=(1/2)m(vi)2=-(1/2)mv2
です。このとおり、物体Aはマイナスの運動エネルギーを持ちます。

 したがって宇宙の始まりにおいて、プラスのエネルギーと同時に生じたマイナスのエネルギーは虚数空間に行き、プラスのエネルギーは我々の実数空間に来たと結論されます。

V.運動エネルギーの求め方

 ところで、物体の運動エネルギーEは@とA双方から求めることが出来ます。
@物体の運動エネルギーE=質量m × 加速度a × 距離l=m*a*l
A物体の運動エネルギーE=(1/2)mv2

 では、Bm[s]の質量を持つ物体Aにv[m/s2]の加速度を生じさせる力がその力の方向に物体をv/2[m]動かすときの運動エネルギーEと、Cv[m]動かすときのエネルギーEを求めましょう。
 まずBのケースからです。
@物体の運動エネルギーE=m*a*l= m[s]×v[m/s2]×v/2[m]= (1/2)mv2[J]
です。また
物体Aの移動距離l=(1/2)vt2 (右辺のvは加速度)
物体Aの速度v=vt (右辺のvは加速度)
なので
t=1秒の時
物体Aの移動距離l=(1/2)v×12=(1/2)v[m]
です。また
物体Aの速度v=v×1=v[m/s]
です。
 つまり
物体が(1/2)v[m]進んだ時の速度= v[m/s]
でBのケースです。したがってAより
A物体の運動エネルギーE=(1/2)mv2
です。このように、@式を使ってもA式を使っても、物体の運動エネルギーE=(1/2)mv2[J]となります。

 次はCのケースです。
@物体の運動エネルギーE=m*a*l= m[s]×v[m/s2]×v[m]= mv2[J]
です。また
物体Aの移動距離l=(1/2)vt2 (右辺のvは加速度)
物体Aの速度v=vt (右辺のvは加速度)
なので
t=√(2)秒の時
物体Aの移動距離l=(1/2)v×√(2)2=v[m]
です。
物体Aの速度v=v×√(2)= √(2)v[m/s]
です。
 つまり
物体がv[m]進んだ時の速度= √(2)v[m/s]
でCのケースです。したがってAより
A物体の運動エネルギーE=(1/2)m{√(2)v}2= mv2[J]
です。このように、@式を使ってもA式を使っても、物体の運動エネルギーE=mv2[J]となります。

 更に、m[s]の質量を持つ初速度u[m/s]の物体Aに、v[m/s2]の加速度を生じさせる力がその力の方向に物体をl[m]動かし、物体の速度がv[m/s]になったケースで、増加した運動エネルギーEを@式とA式で求めます。
 まず、A式です。
A物体Aの増加した運動エネルギーE=(1/2)m*v2-(1/2)m*u2[J]
です。
 また、最終速度v[m/s]より
v[m/s]= u[m/s]+v[m/s2]*t[s]、Dt[s]=(v-u)/v[s]
です。そして
E移動距離l[m]=ut+(1/2)vt2
です。DをEに代入すると
E移動距離l[m]=ut+(1/2)vt2=u{(v-u)/v }+(1/2)v{(v-u)/v }2
です。したがって
@物体Aの増加した運動エネルギーE=質量m × 加速度a × 距離l=m*a*l=m*v* [u{(v-u)/v }+(1/2)v{(v-u)/v }2]=m{u(v-u)+(1/2)(v-u)2}=m{uv-u2+(1/2)v2-vu+(1/2)u2}=m{(1/2)v2-(1/2)u2}=(1/2)m*v2-(1/2)m*u2[J]
です。
 これで、@式の増加エネルギーE=(1/2)m*v2-(1/2)m*u2[J]=A式の増加エネルギーEとなりました。

 初速度u=0の時
@物体Aの増加した運動エネルギーE=質量m × 加速度a × 距離l=m*a*l=m*v* [u{(v-u)/v }+(1/2)v{(v-u)/v }2]= m*v* [0{(v-0)/v }+(1/2)v{(v-0)/v }2]= m*v* (1/2)v=(1/2)mv2
です。
 このように物体の速度がv[m/s]になった時、物体の動いた距離は(1/2)v[m]です。
 つまり
v=at、t=v/a
l=(1/2)at2=(1/2)a( v/a )2=(1/2)(v2/a)
 ∴
E=m*a*l=m*a*(1/2)(v2/a)=(1/2)mv2
です。

W.結論

 虚数空間では、@式もA式もエネルギーはマイナスとなります。したがって、宇宙の始まりにおいて生じたマイナスのエネルギーは虚数空間にあります。