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kothimaro半径とシュバルツシルト半径の視点の違い

T.誰が測定した半径か

 一般相対性理論では重力により、その重力場に居る観測者Aの時間と空間の定義が変化します。そして、観測者Aは変化した時空間内で「シュバルツシルト半径」と「光子半径」を測定します。ですから観測者Aはそれらの半径を、一般相対性理論のとおり測定します。

 一方、重力場から遠く離れた無重力場に居るBの時間と空間の定義は変化してません。ですからBは「シュバルツシルト半径」と「光子半径」を、「kothimaro半径」のとおり双方「プランク長」と測定します。

 このように物理測定は、誰の視点に立つかで答えが変わるのです。「kothimaro半径」は無重力場に居るBから見た宇宙であり、一般相対性理論は重力場に居る観測者Aから見た宇宙です。
 ですから、「kothimaro半径」は「一般相対性理論」を否定するものではありません。

U.kothimaro半径

 では、「kothimaro半径」の導出から説明します。まず、重力による空間の曲率を求めます。
 例えば、重力により半径rの円周と同じだけ光が曲げられたとします。そして「空間の曲率=1/半径r」です。
 つまり
光が半径rの円周に沿って進む時の空間の曲率=1/r
です。

 この曲率を、質量mと距離rで表現する方法を考えます。先ず、光の加速度を求めます。
 この宇宙で最も大きな加速度は、最短時間であるプランク時間tpで最速である光速cに達するものです。これを「プランク加速度ap」と言います。したがって
プランク加速度ap=c/tp
です。

 そして、光の加速度もプランク加速度apです。光は発せられてからプランク時間tpで光速cに達します。あらゆるものの速度の上限は光速cなので、光はその後光速cで進み続けます。

 一方
重力加速度g=Gm/r2 (G=万有引力定数、m=質量、r=距離)
です。重力が光に作用すると、光自身の推進力であるプランク加速度apと物質からの万有引力による重力加速度gの合成により、光の進路が決まります。

プランク質量mpからプランク距離lp離れた地点の重力加速度g=Gmp/lp2=(lp3/mp*tp2)×mp÷lp2=lp/tp2=c/tp=プランク加速度ap
です。
 ※G= lp3/mp*tp2、c=lp/tpを使いました。

 そして「等速円運動の加速度a=v2/r」なので
半径がプランク距離lpの円周を等速円運動する光の加速度a=c2/lp=lp/tp2=c/tp=プランク加速度ap
です。
 ※c=lp/tpを使いました。

 これで、重力加速度と光の円運動の加速度が同じになりました。つまり、光はプランク質量mpからプランク距離lp離れた円周上を、万有引力に引かれ光速度cでグルグル回るのです。ですから
プランク質量mpからプランク距離lp離れた地点の空間の曲率=1/lp
です。

 重力加速度gは、質量mに比例し距離rの2乗に反比例するので
質量mから距離r離れた地点の光が進む円周の半径R=lp×c/tp÷g= lp×c/tp×r2/ Gm=(c2/G) r2/ m
です。したがって
質量mから距離r離れた地点の@空間の曲率=1/R=(G/c2)m/r2
です。これで空間の曲率「@1/R=(G/c2)m/r2」が求まりました。これを「kothimaro曲率」と呼びます。

 上記のとおり、空間の曲率1/R=1/lpになると、光はそこから脱出できなくなります。
1/lp =(G/c2)m/r2、r2=Gm*lp/c2=Gm*tp/c、Ar=√(Gm*tp/c)
です。この光が脱出できなくなる半径rを「kothimaro半径k=√(Gm*tp/c)」と呼びます。
 ※c=lp/tpを使いました。

プランク質量mpのkothimaro半径k=√(Gmp*tp/c)=√{G√(hバーc/G)√(hバーG/c5)/c}=√(hバーG/c3)=プランク距離lp
です。このとおり、プランク質量mpからプランク距離lp離れた地点で光が脱出できなくなりました。