乾坤一擲(けんこんいってき)とは、運を天に任せてのるかそるかの大勝負をすることを意味します。これは仏教に由来する言葉であり、一本の竹に上に片足で立っている状態を表します。
どちらに一歩を踏み出しても、奈落の底に落ちるとしか思えません。しかし、その一歩を踏み出さないことには、今の状態を変えることは出来ません。全てを他力に任せて、一歩を踏み出すことが必要です。
これは、悟りを得る方法を述べたものです。今現在私が感じている世界は、私の心が作り出した世界です。決して外界そのものを感じている訳ではありません。一本の竹の上に片足で立った状態は、心が作り出した今の世界にしがみ付いた状態を言います。悟りを得る為には、その世界を捨て去る必要があります。その世界を捨て去り、起きている状態で夢を見るのです。これが瞑想です。瞑想すると、夢の世界は現実の世界と同じく、私の心が作り出したものであることが理解出来ます。
つまり、この世界は私が作り出したものであり、私は既に全てを所有していることを悟ります。この夢の世界に起きている状態で入って行くには、一本の竹の上から離れ、一歩を踏み出し、身を宙に投げ出さなくてはなりません。