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T.相対的静止系

 M理論では、宇宙の3次元空間を満たす「ブレーン」の振動で神羅万象を表し計算します。したがって、この「ブレーン」が「相対的静止系」です。

 光はヒッグス粒子の影響を受けないので、そのまま光速度cで「ブレーン」の中を伝わります。一方、物質が「ブレーン」の中を伝わると、ヒッグス粒子が生じ纏わり付くので、動き難さと言う質量を与えられます。したがって、物質は「ブレーン」の中を、光速度c未満でしか移動することができません。

 つまり、物質がこの「ブレーン」に対して相対的に動くと、ヒッグス粒子が生じ質量が与えられます。物質が、この「ブレーン」に対して加速するとGが掛かります。物質の「ブレーン」に対する移動速度が光速度cに近づく程、粒子は動き難くなり時計は遅れ定規はローレンツ収縮します。物質がこの「ブレーン」に対して回転運動をすると遠心力が掛かります。
 この様に、「ブレーン」はものの運動の基準となる「相対的静止系」です。しかし、「ブレーン」は相対性理論が否定する「絶対静止系」ではありません。「ブレーン」自体が空間の中をどの様に動いているか知る術がないからです。
 しかし、「ブレーン」自体の動きは物理現象に影響しません。「ブレーン」に対する相対運動で質量・G・遠心力・時計の遅れ・定規の収縮等の物理現象が起こるからです。

U.ニュートンのバケツ

 「ニュートンのバケツ」で、@回転していない静止系があることは証明済みです。静止系@は「ブレーン」に対して運動していません。
 もし強く念じるだけで、A地球が自転している、否B地球は静止しており宇宙全体が反対方向へ回転していると自由に設定できたらどうなるでしょう。

 ケースAでは、地球に遠心力が働いていますが、ケースBと強く念じれば地球が静止するなら、地球の重力は強まります。そして、宇宙は回転を始め、遠心力により天体は凄まじい速度で外側に飛び出してしまいます。

 また、ケースBでは、地球から4.1224×1012[m]より離れると、回転速度が光速度cを超えてしまい「相対性理論」に反します。

V.特殊相対論効果

 GPS衛星は、地球の周りを高速度で公転しています。「ブレーン」に対して地球より高速で移動するため、「特殊相対論効果」により
BGPS衛星の時計への影響=-8.4×10-11
となります。つまり、GPS衛星の時計Aは、地上の時計Cに比べて、1秒間に8.4×10-11秒遅れます。これを「特殊相対論効果」と言います。

W.一般相対論効果

 また、GPS衛星は高所を公転しているので、地上に比べて地球の重力が弱いのです。地上の重力加速度g=9.80665[m/s2]ですが、高度2万メートルを回るGPS衛星に掛かる重力加速度g’=0.564239[m/s2]です。

 そして電磁気力は、電荷を帯びた粒子間を電磁波(=光)が往復することで生じます。一方、電磁波(=光)は重力により速度が落ちます。
 つまり重力場では、電磁波の往復に要する時間が長くなるので、生じる電磁気力は弱まります。粒子を動かす力が弱まるので、粒子の移動速度は遅くなります。この理により、強い重力場では時計が遅れます。

 したがって
C地上の重力による時計Cの遅れ−GPS衛星の重力による時計Aの遅れ=5.27×10-10
です。つまり、両者に掛かる地球の重力の強さの差より、地上の時計CはGPS衛星の時計Aより1秒間に5.27×10-10秒遅れます。これを「一般相対論効果」と言います。

 そして、GPS衛星は自由落下しているので、円運動によるGは掛かりません。即ち、円運動による一般相対論効果は生じません。
 一般相対論効果が生じるのは、Cのとおり両者に掛かる地球の重力加速度の差の結果のみです。
 そして、この一般相対論効果は計算で取り除くことが出来ます。何故なら、地上の時計Cの遅れとGPS衛星の時計Aの遅れは、具体的に計算出来るからです。遅れを計算して時計Cと時計Aに加えてやれば、重力による一般相対論効果は取り除けます。

W.GPS衛星の時計の遅れ

 この理由により、「重力による影響は考えない」ケースでGPS衛星搭載の時計の遅れを検証します。
 つまり、高速で円運動をするGPS衛星の時計Aの特殊相対論効果を確認します。何故なら、円運動の一般相対論効果を取り除くために、等速直線運動に置き換えて思考する必要はないからです(公転運動では、一般相対論効果は表れません)。

 GPS衛星は「ブレーン」に対して高速で移動するので、粒子が動き難くなります。そのために、GPS衛星搭載の時計は1秒間に8.4×10-11秒遅れます。
 ですから、地上で時計Aを1秒間に8.4×10-11秒速く進む様に調整します。これで、軌道に乗った時
GPS衛星搭載の時計Aの遅れ=8.4×10-11秒-8.4×10-11秒=0秒
となり、時計Aと地上の時計Cはシンクロします。

 そして、公転するGPS衛星と地球の距離をc[m]とします。GPS衛星は、進行方向(横方向)にはローレンツ収縮しますが、地球方向(縦方向)には変化しません。ですから、GPS衛星から見て地球までの距離はc[m]のままです。光はc[m/s]なので、GPS衛星から見ると光の信号は1秒で地球に届きます。
 地球の時計Cから見ても、GPS衛星までの距離はc[m]です。光はc[m/s]なので、時計Aが発した光の信号は1秒で届きます。

X.自爆のパラドックス

 ここで、地上の時計Cに細工をします。時計Cは、GPS衛星搭載の時計Aから0時の信号を光で受け取ります。その信号を0時1秒よりも速く受け取ると、時計Cは自爆します。

 時計Cから見ても、時計Aはシンクロしています。逆に、時計Aから見ても時計Cはシンクロしています。ですから、Aから見てもCから見ても、時計Aが0時に発した信号は0時1秒に地上の時計Cに届きます。
 故に、時計Aから見ても時計Cから見ても、時計Cは自爆しません。

 一方、「お互いさま理論」に従えば、時計Cから見ると、時計Aはシンクロして見えるが、時計Aから見ると時計Cは、1秒間に8.4×10-11秒の2倍遅れて見えることになります。
 つまり、時計Aから見ると、時計Cは常に遅れ続け両者の指す時刻の差はどんどん広がって行くのだそうです。

 それでは、時計Aから見て時計Cの遅れが1時間になったとします。時計Cから見ると、時計Aが0時を指した時0時の光信号を発し、時計Cは自分が0時1秒を指している時その光信号を受け取りました。したがって、時計Cは自爆しませんでした。

 一方、時計Aから見ると、時計Cが23時を指している時、信号を発しました。信号は1秒で届きます。そして1秒間に時計Cは時計Aに比べて1.68×10-10秒遅れるので、時計Aから見ると時計Cが23時1秒-1.68×10-10秒を指した時、Cは信号を受け取ったと見えます。したがって、時計Cは自爆しました。

 では地上に戻った時計Aは、粉々になった時計Cに出会うのでしょうか。それとも、無事な時計Cに出会うのでしょうか。

 このとおり、「お互いさま理論」は「自爆のパラドックス」に陥り破綻しました。したがって、「お互いさま理論」は誤りです。
 一方、C理論では、上記のとおり時計Aは無事な姿の時計Cに出会います。矛盾はありません。

Y.同時性の相対性

 この「GPS衛星搭載の時計」のケースに「同時性の相対性」の思考様式は適用出来ません。上記のとおり矛盾するからです。
 同時性の相対性を適用出来るのは、電磁気力の物理計算のケースのみです。

Z.GPS衛星の時計とカーナビの時計の時刻合わせ

 上記のとおり、@地球を静止と仮設すると、GPS衛星は3.9[q/s]で地球を12時間で1回公転しています。ですから、特殊相対論効果t’=t√(1-v2/c2)を使うと、GPS衛星搭載の時計Aは地上の時計Cに比べて1秒間に8.4×10-11秒遅れます。
 故に、地上で時計Aを1秒間に8.4×10-11秒速く進むように補正して軌道に乗せれば、GPS衛星の時計Aと地上の時計Cはシンクロします。

 しかし実際には、地球は自転し太陽の周りを公転し銀河の周りを公転しています。つまり、地球は動いているのでGPS衛星は円運動している訳ではありません。地球は、相対的静止系である「ブレーン」の中を370[q/s]で伝わっています。ですから、GPS衛星の速度は12時間に変化します。つまり、GPS衛星の時計の進み方が変化します。
 故に、カーナビの正確な位置を知るには、更なる補正が必要となります。

 GPS衛星から、位置と時刻の情報が光速度cでカーナビに届きます。GPS衛星の時計Aと地上の時計Cが完全にシンクロしているなら、GPS衛星は3台で済みます。3台から送られてくる時刻とカーナビの時刻の差に光速度cを掛ければ、3台までの距離が算出できます。3台の位置情報と3台までの距離から、カーナビの位置を特定できます。

 しかし上記のとおり、3台のGPS衛星の時計と地上の時計Cは完全にはシンクロしてはいません。そこで、第4のGPS衛星が必要になります。
 @と仮設して3台のGPS衛星から送られてくる位置と時刻の情報より、カーナビの位置を仮特定します。そして、第4のGPS衛星から送られてくる時計の時刻とカーナビの時刻との差に光速度cを掛けて、カーナビから第4GPS衛星までの距離Aを計算します。そして、第4GPS衛星から送られてきた位置情報と仮特定したカーナビの位置より両者間の距離Bを計算します。そして距離A=距離Bになるように、GPS衛星の時計の時刻を補正するのです。
 つまり、第4GPS衛星は時刻を補正するために必要なのです。
 この様に、4個のGPS衛星から送られてくる位置と時刻の情報による4元連立方程式を解いて、GPS衛星とカーナビの時計をシンクロさせているので、カーナビは狂わないのです。

[.相対的静止系

 以上の内容をまとめます。
 地球が静止していると仮設すると、GPS衛星は3.9[q/s]で公転しています。ですから、特殊相対論効果で1秒間に8.4×10-11秒遅れるので、逆にGPS衛星搭載の時計Aは1秒間に8.4×10-11秒速く進む様に「仮補正」しておきます。

 しかし、地球は「ブレーン」中を370[q/s]で移動するため、地球の移動方向により「ブレーン」に対するGPS衛星の移動速度は、12時間に366.1[q/s]から373.9 [q/s]の範囲内で変化します。

 そのために、第4のGPS衛星を使って時計の時刻を常に微調整するのです。このように時刻の補正は繊細なものです。
 4元連立方程式を解いた後、GPS衛星側の時計を微調整するか、又はカーナビ側の時計を微調整するかは「技術的な問題」です。要は、GPS側の時計Aとカーナビ側の時計Cの時刻が合えば良いのです。そうすれば、カーナビの正確な位置が計算出来ます。

 ここでの「本質的な問題」は、「太陽の周りを公転している地球を勝手に静止していると設定出来るか」です。
 「公転している地球が止まっていると強く念じると、地球は止まり太陽が動き出す」のであれば、静止した地球に対しGPS衛星は常に3.9[q/s]で動いているので、「GPS衛星搭載の時計Aを1秒間に8.4×10-11秒速く進むように補正しさえすれば、GPS衛星の時計Aと地球の時計Cは完全にシンクロする」ことになります。

 もしそれが本当なら、今度は公転しているGPS衛星が止まっていると強く念じることも出来ます。すると、GPS衛星は止まり、地球が3.9[q/s]で動き出します。したがって、「GPS衛星の時計Aから見ると、地上の時計は1秒間に8.4×10-11秒の2倍遅れて見える」ことになります。

 しかし、これでは「自爆のパラドックス」が起こります。つまり「お互いに相手の時計が遅れて見える」と、時計Aの信号を受け取った際時計Cが示していた時刻が、時計Aから見たのと時計Cから見たのとで異なってしまします。その結果、既に何度も説明したとおり、GPS衛星の時計Aからは地上の時計Cが自爆したと見え、地上の時計Cからは自分が無事と見えます。
 この様に矛盾するので「地球は静止している、いやGPS衛星の方が静止している」と自由に考えることは出来ないことが分かりました。

 この「自爆のパラドックス」に陥らないために、運動の基準となる「相対的静止系」が必要です。「相対的静止系」を基準とすると、地球とGPS衛星の移動速度が特定出来ます。そうすると、特殊相対性理論の時間の座標の変換式「t’=t√(1-v2/c2)」を使い、GPS衛星の時計Aと地上の時計Cの遅れを計算出来ます。これで、時計Aから見ても時計Cから見ても、信号を受けた際時計Cが指していた時刻は同じとなり、「自爆のパラドックス」は起こりません。

 したがって、「相対的静止系」である「ブレーン」を基準として、GPS衛星と地球の移動速度を算出しなければなりません。その移動速度を「t’=t√(1-v2/c2)」に入れると、それぞれの時計の遅れが計算できます。
 そして上記のとおり、地球もGPS衛星も複雑に「ブレーン」を基準とした移動速度を変えています。ですから、4個のGPS衛星を使い4元連立方程式を解いて、地上の時計CとGPS衛星の時計Aとが常に合うように微調整し続けなければならないのです。

 故に「GPS衛星搭載の時計Aを1秒間に8.4×10-11秒速く進めれば、特殊相対論効果は補正されGPS衛星の時計Aと地球の時計Cは完全にシンクロする」との思考は誤りです。

 8.4×10-11秒速く進むようにしただけでは特殊相対論効果を完全には補正しきれない事実が、地球を静止としGPS衛星が3.9[q/s]でその周りを公転している図式ではないことを証明しています。つまり、「ブレーン」に対してv[m/s]で移動すると、時計はt’=t√(1-v2/c2)遅れることを証明しています。

\.静止・移動を自由に設定できるか

 @「地球が静止しているとすると、GPS衛星は常に3.9[q/s]で移動している。したがって、特殊相対性理論の「t’=t√(1-v2/c2)」を使い、地球から見てGPS衛星の時計Aは常に1秒間に8.4×10-11秒遅れることが分かる。したがって、地上で時計Aを1秒間に8.4×10-11秒速く進む様に設定して軌道に乗せれば、完全に地上の時計Cとシンクロし、特殊相対論効果は完璧に補正される。したがって、微調整は必要ない」との論法は正しいのでしょうか。

 では太陽が静止しているとして、この論法を検証します。
 地球は太陽の周りを28[q/s]で公転しています。ですから、「t’=t√(1-v2/c2)」より、地上の時計Cは太陽上の時計Dより1秒間に4.3×10-9秒遅れます。@より、GPS衛星の時計Aは地上の時計Cより1秒間に8.4×10-11秒遅れます。したがって、AGPS衛星の時計Aは、太陽上の時計Dより1秒間に4.384×10-9秒遅れることになります。

 しかし、太陽から見てGPS衛星の相対速度は24.1[q/s]から31.9[q/s]まで変化します。ですから、B太陽上の時計Dから見たGPS衛星の時計Aの遅れは一定値ではなく、刻々変化します。
 理論@は、AとBのとおり矛盾に陥り誤りであることが証明されました。

 この矛盾を解消するには、「相対的静止系」である「ブレーン」が必要となります。時計ACDの移動速度は「ブレーン」を基準に求まります。すると、時計ACDの遅れも計算でき、矛盾は起こりません。


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