物質はブラックホールに落下するのであり吸い込まれるのではない

落体の法則

 物体はブラックホールに落下します。

 落下速度は時間に比例「v=gt」し、落下距離は時間の2乗に比例「落下距離=(gt2)/2」します。つまり「落下」は、この定義を内包しています。
 これは、地球の表面の近くでものが落下する現象を表現したものです。つまり大局的に見ると、落下と共に重力加速度が増しますが、重力が同じ強さと設定しても良い、ごく限られた範囲内の空間での表現です。
 ※ここでは説明を平易なものにするために、@初速度v0=0[m/s]、A重力加速度g=一定(重力加速度g=GM/r2ですが、ここでは地表近くの落下を想定します)、B空気抵抗=0と仮設します。落下は@ABを考慮した、より精密な方程式で表されますが、その中には「落下距離=(gt2)/2」が含まれています。つまり、「内包」されています。

ブラックホールが物体を吸い込むとの表現

 一方「ブラックホールは物体を吸い込む」との主張@があります。これ@が、正確な物理表現であるかを検証してみます。

 「吸い込む」は、@口で水を吸い込む、A掃除機がゴミを吸い込む、B底なし沼が人を吸い込む等、様々な吸い込み方があります。
 必ずしも、吸い込まれる速度が時間に比例したり、吸い込まれる距離が時間の2乗に比例すると定義されている訳ではありません。

 また吸うためには、物体とブラックホールとの間に「何等かの有」が充満していなければなりません。そして主張@に従うと、その「有」をブラックホールがチュウチュウ吸うことにより、ブラックホール側の「有」が、その反対側よりもより希薄になり、その為に反対側の濃厚な「有」に押され、物体はブラックホールに近づく論法になります。

 しかし「何等かの有」と考えられていた「エーテル」は、100年以上前に相対性理論により否定されました。

 科学の場では、正確な用語を使用する必要があります。ですから、物理学では「物質はブラックホールに落下する」が正解です。

落下の仕組み

ヒッグス場の歪み  では、「落体の仕組み」を説明します。
 真空中には「電場」「磁場」「ヒッグス場」と言う「場」があります。電磁波は「電場」と「磁場」の振動です。「電場」と「磁場」の振動が止まると電磁波はなくなります。このように、空間は「無」ではなく「振動する場」があります。

 そして、重力により「空間の場」が歪みます。振動しない場は伸びており、振動すると場は小さくなります。このため、振動する場(質量)の周囲は、質量の方向へ引かれます。まるで、トランポリンにボーリング玉を置いた時のように、「空間の場」は質量のある方向へ引き伸ばされます。

 このように「電磁場」が重力により歪むので、電磁場の上を真っ直ぐ進む光は曲がります。物質が「ヒッグス場」を動くと、「ヒッグス粒子」が現れまとわり付かれ、動きにくさを与えられます。2つの質量があると、@相手の質量の方向の「ヒッグス場」がAその反対側よりもより引き伸ばされ、「ヒッグス場」は薄くなります。@の方が、相手の質量に近く重力が強いので、より引き伸ばされるのです。

 したがって、物質が同じ距離移動しても、現れる「ヒッグス粒子」の数は、「@の方向に動いた時生じる数<反対側のAの方向へ動いた時生じる数」となります。つまり、他の質量のある方向には動き易いのです。

 粒子は振動し絶えず様々な方向へ動こうとします。それを、ヒッグス粒子が止めています。上記のとおり、近くに質量がある時振動すると、粒子はAの方向より@の方向へ動き易いので、@の方向へ動いて行きます。これが「落下」です。

まとめ

 この様に物体は、ブラックホールの在る方向へ自ら移動します。決して、ブラックホールが何かをチュウチュウ吸い込んでいる訳ではありません。故に、物体はブラックホールへ落下します。証明終わり。