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微細構造定数αの意味と求め方

電磁気力

 電荷には、プラスとマイナスの 2 種類があり、同種の電荷は反発し、異種の電荷は引き合います。2 つの電荷の間に働く力Fは次の式で表されます。

@電磁気力F(Nニュートン)=1/(4πε0)×(q1×q2)/r2
 ε0=真空の誘電率(4πc2×10-7)Fm-1=( 8.854187×10-12)m-3Kg-1s4A2、q1とq2=2つの電荷の量(Cクローン)、r=2つの電荷の距離(mメートル)です。つまり、2つの電荷の間に働く電磁気力は、2つの電荷の積に比例し、その距離の2乗に反比例します。

kothimaro電磁気力

 ですから、1粒の電子(1.602176×10-19C)と1粒の陽子(1.602176×10-19C)が最小距離であるプランク距離lp=(1.616229×10-35)mまで近づいた時、その引き合う力は、q1=q2=(1.602176×10-19C)、r=(1.616229×10-35)mを@式に代入すれば求めることが出来ます。>
@F=1/{4×3.141592×( 8.854187×10-12)}×{(1.602176×10-19C)2/(1.616229×10-35m)2}=(8.834450×1041)N
 これを、「kothimaro電磁気力」と呼びます(2015/9/28pm20:11)。

プランク力

 一方、1粒の粒子の受ける最大の力をプランク力と言います。1粒の粒子の最大質量はプランク質量mp=(2.17651×10-8)sです。また、最短時間のプランク時間tp(5.39×10-44)秒で、最速のc=(2.997925×108)m/sとなる加速度が最大です。ですから
最大加速度=光速c÷プランク時間tp=(2.997925×108)m/s÷(5.39×10-44)秒=(5.562012×1051)m/s
です。この加速度を「kothimaro加速度」と言います。

 力=質量×加速度なので、1粒の粒子が受ける最大の力は>
プランク力=プランク質量×最大加速度=(2.17651×10-8)s×(5.562012×1051)m/s=(1.210577×1044)N
です。プランク質量の粒子2個がプランク距離lpまで近づいた時、両者はプランク力の万有引力により引き合います。

微細構造定数α

 1粒の電子と陽子がプランク距離lpまで近づいた時、その間に働く電磁気力は「kothimaro電磁気力」(8.834450×1041)Nでした。これはプランク力の(8.834450×1041)N÷(1.210577×1044)N=(1/137. 029193)倍(=微細構造定数α)です。

 つまり、1粒の電子と陽子がプランク距離まで近づいた時、両者の引き合う力は、最大の万有引力であるプランク力×微細構造定数αで求めることが出来るのです。電磁気力は距離の2乗に反比例するので、kothimaro電磁気力から、それそれの距離での電磁気力を求めることが出来ます。

微細構造定数α=e2/(4π*ε0*hバー*c)、hバー=ディラック定数= (1.054364×10-34)Js
です。

微細構造定数αを物理定数で表わす

では、この求め方を説明します。
 上記の様に、
A1粒の電子と陽子がプランク距離lpまで近づいた時の電磁気力=(1/4π*ε0)×(e2/lp2)=e2/(4π*ε0*lp2)
です。また
Bプランク力=プランク質量×kothimaro加速度=ディラック定数×1秒間の振動数(プランク時間tpに1回振動)÷光速2(エネルギーを質量に換算)×光速÷プランク時間=(hバー)×(1/tp)×(1/c2)×(c/tp)
=(hバー)×(1/tp)×(1/c2)×(lp/tp2)=hバー*lp/tp3*c2

 故に
微細構造定数α=A÷B= e2/(4π*ε0*lp2)×tp3*c2/ hバー*lp= e2/(4π*ε0*hバー*c)= (1.602176×10-19C)2/{4×3.141592×( 8.854187×10-12)×(1.054364×10-34)Js×(2.997925×108)m/s }=1/137.0091
です。

【補足】

 万有引力も電磁気力も、一本の超ひもの振動として表します。質量としての1秒当たりの振動数の最大がプランク時間Tpに一回振動するものです。最大振動数となった基本粒子はプランク質量となります。

 超ひもの電磁気力としての振動は、質量としての振動とは別次元の振動と考えられています。

 ひと粒の電子や陽子の持つ電磁気力としての1秒当たりの振動数は、プランク質量としての振動数の1/137 (= α微細構造定数)です。つまし、電磁気力としての振動は1秒間の振動数はα/Tp[回/秒]です。

 この様に考えると、超ひもの一回の振動の持つ力が分かります。それは、プランク力×Tp[N]です。その強さは、万有引力としての振動と電磁気力としての振動は同じです。

 この様に、プランク質量mpとは、一本の超ひもの取り得る最大質量であり、プランク質量mp同士がプランク距離lpまで近づいた時の万有引力がプランク力です。

 そして、一粒の電子と陽子がプランク距離lpまで近づいた時の電磁力の強さは、プランク力の1/137倍です。
 つまり、一粒の電子である一本の超ひもの電磁力としての振動数は、プランク質量の一本の超ひもの振動数の1/137倍です。ですから、超ひもの一回の振動の力は、重力も電磁力も同じです。

 一粒の基本粒子の重力質量としての振動と電磁力としての振動の比を表わすので、「微細構造定数」と言います。

プランク単位系の導き方

 以下で、プランク単位系の導き方を記しておきます。

 この世の最小距離を「プランク距離(lp)」、最小時間を「プランク時間(tp)」、一粒の粒子の最大質量を「プランク質量(mp)」と言います。そして、その3つは、換算プランク定数hバー(1.054364×10-34)J*sと万有引力定数G(6.67384×10-11) m3Kg-1s-2と光速度c(2.99792458×108)m/sで表わすことが出来ます。
プランク距離lp=√(hバーG/c3)= (1.616229×10-35)m
プランク時間tp=√(hバーG/c5)= (5.39116×10-44)s
プランク質量mp=√(hバーc/G)= (2.176510×10-8)s

 何故、この様に表せるのでしょうか。
 1本の超ひもの長さはプランク長lpです。その上を振動が光速cで伝わります。1本の超ひもの端から端まで振動が伝わる速さがプランク時間tpです。従って、
@c=lp/tp
です。また、1本の超ひもの振動数が多くなるほど質量が増えます。そして、最短時間であるプランク時間に1回振動する超ひもが最も重くなります。この時の振動回数は、(1/tp)回/秒です。
 一方、換算プランク定数hバーを使うと
1秒間に1回振動する超ひものエネルギーE=hバー×1回/s=(1.054364×10-34)J
です。従って、
最大振動数の超ひものエネルギーE=hバー/tp
です。「E=mc2」(導き方は後ほど説明します)なので、
最も重い粒子のエネルギーE=mp*c2
です。従って
Ahバー/tp= mp*c2
です。また、プランク質量mpに物質Aがプランク距離lpまで近づくと、Aはこの世の最大加速度で引かれます。この世の最大加速度とは、最小時間tpで最高速度cに達するものです。ですから
この世の最高加速度=(c/tp)m/s2
です。加速度は質量に比例し距離の2乗に反比例するので、万有引力定数Gを使うと
Bc/tp=G*mp/lp2
となります。
Bより
lp2=G*mp*tp/c
です。Aより
mp=hバー/tp*c2
です。従って
lp2=G*mp*tp/c=hバー*G/c3
lp=√(hバー*G/c3)
@より
tp=lp/c=√(hバー*G/c5)
mp=hバー/tp*c2=√(hバー*c/G)
です。
 この様に、プランク質量mp同士がプランク距離lpまで近づくと、お互いにこの世の最高加速度c/tpで引き合います。お互いにそれでエネルギーを使いきりますが、相手に動かされエネルギーを受け取るので、減ることはありません。しかし、相手のプランク質量mpを最小距離lp動かすだけのエネルギーEを持っていなくてはなりません。エネルギーE=質量×加速度×距離です。
 従って、
プランク質量のエネルギーE=mp×c/tp×lp=mp*c*(lp/tp)=mp*c2
です。これで「E=mc2」が導かれました。